千葉大学と共同で東京ー千葉間の超遠隔操作を低遅延・低コストで実現 アダワープジャパン2022年3月11日
アダワープジャパンと千葉大学大学院工学研究院は、東京ー千葉間での超遠隔操作を低コストで実現。CuboRexが開発する電動クローラーユニット「CuGoV3」に、スマホアプリ「WARPNER」をインストールしたスマートフォンを後付けし、アダワープジャパン東京オフィス(東京都台東区)から、千葉大学西千葉キャンパス(千葉県千葉市)にある30キロ相当の荷物を搭載した運搬台車を遠隔操作することに成功した。
東京と千葉大学西千葉キャンパスを結んで行われた遠隔操作の実験
アプリ「WARPNER」を用いた実験は2月8日~10日に実施。アダワープジャパン東京オフィスから、千葉大学西千葉キャンパス構内にある対象物として、電動クローラーユニット「CuGoV3」を装着し、約30キロの荷物を搭載した運搬台車を遠隔操作した。運搬台車には「WARPNER」をインストールしたスマートフォンが4台取り付けられており、それぞれ運搬台車の前後左右の映像を操作室にリアルタイムで送信。東京の操作室でコントローラーを操作すると、台車が動作し、操作室で操作してから台車が動くまでの遅延は約0.5秒で操作にほとんど支障はなかった。また、カートの前後左右の様子がカメラで確認できるため、細かく動いて障害物を避けることもできた。
「WARPNER」をインストールしたスマートフォンを後付けした「CuGoV3」
人口減少や高齢化に伴う人手不足への対応や、生産性の向上に向けた技術の一例として、公共通信網を使った遠隔操作の開発が進んでいるが、遠隔通信技術を実際に導入するには、コストが膨大にかかることが課題となる。
ある対象物を遠隔操作する場合、カメラ、遠隔操作のエンコーダー、デコーダー、LTEルーター、SIMカードなどが必要で、100万円前後の費用がかかることも珍しくない。そこで、アダワープジャパンは、遠隔操作を手軽かつ低コストで実現するため、スマートフォンを対象物に取り付けるだけで遠隔操作を可能にするAndroidアプリ「WARPNER」を開発。「WARPNER」に必要な機材はスマートフォンのみで、従来の遠隔操作の10分の1以下のコストで導入できる。
「WARPNER」はWeb RTC(Web Real-Time Communication)の仕組みを用いており、遠隔操作時の操作信号や映像をリアルタイム通信で届けることを目指している。
アダワープジャパンは、今後もスマホアプリ「WARPNER」の実験を進め、手軽で低コストな遠隔操作を実用化することで、農業分野などの産業で業務効率化に寄与していく。
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