カンゾウ収穫機を製品化 根など地下部を短時間で効率よく収穫 農研機構2022年4月6日
医薬基盤・健康・栄養研究所(医薬健栄研)と農研機構は、薬用作物カンゾウの根やストロン等の地下部を短時間で効率よく収穫できる技術を共同で開発。この技術を利用した「カンゾウ収穫機」を製品化する。
収穫機の動作
カンゾウ(ウラルカンゾウ)の根とストロンは漢方薬の主要な原料で、その抽出エキスは医薬品、化粧品の原料や甘味料などの食品添加物として利用されている。カンゾウの根は地中深くに、ストロンは水平方向に網目状に伸長することから、収穫は極めて重労働で、カンゾウの収穫作業は国内栽培推進を行ううえで課題の一つだった。
カンゾウ収穫機の開発にあたっては、2013年から2015年まで厚生労働科学研究費補助金と日本医療研究開発機構(AMED)の支援を受けて試験機を試作。2016年から2020年までは農林水産委託プロジェクト研究(薬用作物)の支援を受け、実用化を目的に実証機の改良研究が行われてきた。
収穫作業は、トラクタを収穫始めのカンゾウ個体手前約1メートルの所からPTO軸を回転させながらフレームが水平になるまでトラクタ3点リンクを徐々に下げながら進行。カンゾウは、トラクタの進行とともに、左右の振動式切断刃と地下の堀上げ刃によって切断された作土とともに掘上げられ、地表に排出される。
掘り上げられるカンゾウの主根長は先端に向かって根径が細くなることや、地表面から浅い位置に伸びるストロンは堀上げ深さにかかわらず同じ量を収穫できることから、一定の深さへ刃を入れることで、カンゾウの掘り上げの際のロスを少なく効率よく収穫できる。
今回製品化されるカンゾウ収穫機は、トラクタのアタッチメントとして既存の30~50馬力のトラクタへ簡単に取り付けられ、従来の掘削機を用いた収穫法に比べ作業時間を1/6に短縮。また、このカンゾウ収穫機に活用されている技術は、シャクヤクやダイオウなどの薬用作物の収穫などにも応用でき、国内産薬用作物の生産普及に資することが期待される。カンゾウ収穫機は、株式会社キュウホーからの販売を予定。
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