新宿の柏木小屋上に「野菜の森」都市農業の持続化モデルを模索 ニチリウ永瀬2022年5月23日
園芸・農業専門商社のニチリウ永瀬(福岡市博多区)は5月28日、SDGsの観点から都市型農業の新たな形をめざす新宿区立柏木小学校と連携した屋上農園「野菜の森」プロジェクトを開始。同校の農園活動をさらに進化させるとともに、都市型農業の持続化モデルを模索する。
8月の収穫期の屋上農園イメージ
同校の竹村郷校長は、新宿にある小学校の屋上で10年以上にわたって野菜の栽培に取り組んできた。同社は、竹村校長が長年培ってきた屋上栽培のノウハウを都市型農業のモデルとして注目。その栽培能力をさらに拡張するため、同校の児童・保護者との賛同と協力体制を構築しながら、過去に類を見ない大規模な農園を展開する。農園作りを「資材提供」「農業ネットワークの接続」やIT・AIなど、最新の農業技術の情報提供を通じて支え、持続可能な都市型農業の構築を目指す。
同校のある新宿エリアは、歴史的に東京有数の農業地帯で、江戸時代には「江戸東京野菜」と呼ばれる数々の伝統野菜を栽培。その代表格である内藤とうがらしは新宿生まれの伝統野菜となっている。
伝統野菜の内藤とうがらし
今回の取り組みにあたり、大規模な農園作り開始のイベントを5月28日に実施。農園で栽培する野菜は事前に登録者から回答を得たアンケートをもとに、人気の高かったきゅうり、とうもろこし、トマト、ナスなど夏野菜のほか、新宿由来の伝統野菜・内藤とうがらしなど約15種類を栽培する。収穫は8月を予定しており、同校の屋上は野菜で満たされた森のようになる。最終的な農園面積は700平方メートルにのぼる予定。収穫最盛期3週間は毎日約100キロの収穫を想定している。
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