電動クローラユニット「CuGo」で"ArduPilot"使用の自律走行ロボット開発事例が増加2022年5月24日
CuboRexが提供するテスト機開発用電動クローラユニット「CuGo」を用いて、大学生やドローン開発の専門会社が、"ArduPilot"を使った自律走行ロボットの開発事例が増加している。
汎用クローラユニット「CuGo」
同社の汎用クローラユニット「CuGo」は、テスト機をスピーディに制作できる、業界初のテスト用電動クローラユニットとして誕生。大学や研究室、研究機関など多くのロボット開発機関に採用され、累計販売台数500台を突破した。
岩手大学の学生が自律走行ロボットを開発
岩手大学と山形大学農学部生産機械研究室に所属する森さんは、2021年3月にCuGoを用いた組み立てロボットを開発。ArduPilot専門のアプリ「Mission Planner」で自律走行経路を作成することで、決められたルートを動かす実験を行った。具体的には、5キロ位の砂袋を乗せた状態で走行。山形では雪の積もった農地でも実験が行われ、雪の深さが10センチ以下であればスイスイと快適に動き、雪の中でもスリップしないCuGoの走破性の高さが実証された。
一方、香川県でドローン開発専門の株式会社佐竹技研は、自律走行可能な農業用ロボットを開発。地上を走るクローラ式のロボット開発の際、エンジニアにクローラの専門知識や開発経験のない場合は、外部の開発会社に高額で委託するしかない。また、これまで自律走行のドローンを専門に扱ってきた企業は、ドローンの主流ソフトウェア「ardupilot」ではなく、開発が複雑な「ROS」を用いるのが主流で、新しく複雑な操作を覚えるリソースが必要になる。そんな中、同社は「ardupilot」のミッションプランナーというソフトを用いることでドローンの技術をそのまま地上を走る、自律走行ロボットへの応用を実現。「田んぼや畑のエリアを指定する事で自動的に走行ルートを生成し、ロボットはほぼ微調整なしに、10回以上継続してルート通りの走行に成功した。
CuboRexは、安価で、届いてすぐにロボットが制作できるテスト機開発用電動クローラユニットとして、大学や高等専門学校等の教育機関や研究室での「CuGo」の普及をめざしている。また、人力による運搬や作業負担を減らす移動ロボットを簡単に作れる「CuGo」は、スマート農業以外にも土木などスマートコンストラクション分野や、人が入れない災害現場など幅広く活用可能と考えられる。今後は、ROSを中心とした自律走行の開発環境を手軽に構築できる「CuGoROS開発キット(仮称)」をリリース予定。
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