サツマイモ農家を悩ます基腐病 予防療法に新提案 アンコール・アン2022年6月6日
美容・食品を中心に原料を提案・販売する株式会社アンコール・アン(東京都中央区)は、サツマイモ基腐病のの感染拡大の要因の一つがナメクジであることを発見。さらに、ナメクジに対して忌避作用を発揮する土壌改良資材「SDA‐F」の開発に成功した。
サツマイモ基腐病は、2018年11月に日本で初めて発生が報告された病害で、糸状菌(Diaporthedestruens)によって引き起こされる。この病気に感染、発症すると、葉が黒く変色して枯れ、根元が黒変して腐敗が始まり、地下に生育するサツマイモも蔓とつながっている方から変色する。
2020年4月から同社の宮崎オフィスでは、基腐病の激発地域で地元生産者と連携し、試験栽培を実施。当初から、最大のテーマであったサツマイモで基腐病の感染拡大要因の一つがナメクジであることを自社試験により発見した。さらに生産者に使いやすい植物由来原料のみを均一かつ、低温で中熟発酵させ、ナメクジに対して忌避作用を発揮する土壌改良資材「SDAF」の開発に成功した。
3月に基腐病の感染拡大を抑え込む手法を知的財産化するため、特許申請するとともに、実証データの不足を補うため、テスト販売とフィールド試験を開始。今後はFIELD試験面積を2023年2月を目途に170ヘクタールまで拡張し、様々なデータを取得する。
「SDA‐F」は、完全植物性ぼかし。10アール当たり5袋~15袋(100~300kg)の施用で使用。作るまでに180日必要で、仕込みは基本受注生産。なお、農薬ではないため農薬登録は行わない予定。
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