「水田ファーモ」累計1万台突破 水稲農家の管理行程を大幅削減 farmo2022年6月16日
スマート農業を推進する株式会社farmo(栃木県宇都宮)は6月15日、独自に開発した水田管理IoTプラットフォーム「水田ファーモ」の導入が累計1万台を突破したことを発表した。
「水田ファーモ」は、水稲農家の重労働を解決する水田管理IoTプラットフォーム。水稲農家にとって大きな課題である水回りの管理工程を大幅に削減する。ファーモの水位センサーを田んぼに設置しておけば、手元のスマートフォンでいつでもどこでも水位がわかり、遠くの田んぼや見回りしにくい田んぼなど、水管理の負担を軽減。また、スマホをワンタップで、田んぼに設置した給水ゲートが開閉し、スマホから遠隔で入水・止水ができる。さらに、自動設定にしておくことで、給水ゲートが自動で開閉し希望の水位に保てる。
栃木県北部の大田原市で大規模に米を生産している農家の五月女文哉さんは、30ヘクタールに及ぶ水田を1人で管理している。遠く離れた水田は自宅から11キロ以上離れた場所にあり、各地に点在。また、品質管理に重要な水田の水位は、かつて目視による経験と勘に頼った管理をしていたため、米の品質管理が難しくばらつきがあった。移動コストの面では、これまで1日早朝3時間、夕方3時間の計6時間、毎日水回りの管理に時間をあてており、各水田への移動による負担が課題となっていた。
「水田ファーモ」を導入した五月女さん
これらの課題解決のため、五月女さんは、16枚の田んぼで水田ファーモを導入。移動の1時間削減で省力化、手元のスマートフォンで自宅にいながらミリ単位で水位を確認できるなど、大幅な労働コストの削減と作業の効率化に成功した。また、那須町の人見浩さんは、ファーモを導入したことで、きめ細かな水管理が可能になり、品質の高い米を生産。米食味分析鑑定コンクールで、金賞を受賞した。さらに、労働時間短縮により、空いた時間を米直販のイベントや、営業活動が可能となり、販売増につながったという。
重要な記事
最新の記事
-
ミニマム・アクセス米 輸入数量見直し交渉 「あきらめずに努力」江藤農相2025年2月12日
-
小さなJAでも特色ある事業で安定成長を続ける JAみっかびの実践事例とスマート農業を報告 新世紀JA研究会(1)2025年2月12日
-
小さなJAでも特色ある事業で安定成長を続ける JAみっかびの実践事例とスマート農業を報告 新世紀JA研究会(2)2025年2月12日
-
小さなJAでも特色ある事業で安定成長を続ける JAみっかびの実践事例とスマート農業を報告 新世紀JA研究会(3)2025年2月12日
-
求められるコメ管理制度【小松泰信・地方の眼力】2025年2月12日
-
コメの輸出は生産者の理念頼みになってしまうのか?【熊野孝文・米マーケット情報】2025年2月12日
-
タイ向け日本産ゆず、きんかんの輸出が解禁 農水省2025年2月12日
-
地元高校生が育てた「とちぎ和牛」を焼き肉レストランで自らPR JA全農とちぎ2025年2月12日
-
変化を目指して交流を促進 JA相模原市とJA佐久浅間が友好JA協定の締結式2025年2月12日
-
カフェコラボ 栃木県産いちご「とちあいか」スイーツを期間限定で JA全農とちぎ2025年2月12日
-
価格転嫁 慎重に検討を 米 生産と流通実態調査必要 日本生協連2025年2月12日
-
2024年度日本酒輸出実績 米・韓・仏など過去最高額 日本酒造組合中央会2025年2月12日
-
「第1回みどり戦略学生チャレンジ」農林水産大臣賞は宮城県農業高校と沖縄高専が受賞2025年2月12日
-
植物の気孔をリアルタイム観察「Stomata Scope」検出モデルを12種類に拡大 Happy Quality2025年2月12日
-
「さつまいも博」とローソンが監修 さつまいもスイーツ2品を発売2025年2月12日
-
「CDP気候変動」初めて最高評価の「Aリスト企業」に選定 カゴメ2025年2月12日
-
旧ユニフォームを水素エネルギーに変換「ケミカルリサイクル」開始 ヤンマー2025年2月12日
-
世界最大級のテクノロジー見本市「CES」にて最新テクノロジーを展示 クボタ2025年2月12日
-
適用拡大情報 殺菌剤「日曹ファンタジスタ顆粒水和剤」 日本曹達2025年2月12日
-
北海道の農業関係者と就農希望者つなぐ「北海道新規就農フェア」開催2025年2月12日