農業用微量栄養素の市場規模 2026年に90億3000万米ドル到達予想2022年12月16日
グローバルインフォメーションは12月15日、市場調査レポート「農業用微量栄養素の世界市場(2022年):ウクライナ・ロシア戦争の影響」(The Business Research Company)の販売を開始した。
同レポートによると、農業用微量栄養素の市場規模は、2021年の57億2000万米ドルから年平均成長率(CAGR)9.80%で成長。2022年に62億8000万米ドルとし、さらに、2026年には90億3000万米ドルに達すると予想されている。
ロシア・ウクライナ戦争は、新型コロナウイルスの大流行からの世界経済回復の可能性を混乱させ、この2国間の戦争は、複数の国に対し、経済制裁、商品価格の高騰、サプライチェーンの混乱へとつながり、世界中の多くの市場に影響を与えている。
農業用微量栄養素市場は、事業体(組織、個人事業主、パートナーシップ)による、作物に必須栄養素を供給するために使われる農業用微量栄養素の販売で構成。農業用微量栄養素は、植物が重要な機能を果たすために必要とする重要な栄養素で、不足すると生育や収量が低下する。農家は作物の成長と収穫を維持し、土壌中の適切な栄養のバランスを保つため、農業用微量栄養素製品を使う。
農業用微量栄養素市場の主な種類は、亜鉛、ホウ素、鉄、マンガン、モリブデン、銅など。亜鉛は、植物の生命維持に不可欠なミネラルで、トウモロコシ、スイートコーン、食用豆の生産のための肥料プログラムに推奨される微量栄養素。作物の種類としては、穀物・穀類、果物・野菜、油糧種子・豆類などに用いられ、ファーティゲーション、土壌、葉面などに対し使われる。2021年の農業用微量栄養素市場は、アジア太平洋が最大地域で、北米は今後、最も成長する地域になると予想される。
土壌で不足している微量栄養素の開発は今後、同市場の成長を推進することが予想される。微量栄養素の欠乏は、健康な成長と発達のために必要とされる重要なビタミンとミネラルが足りていないことを表す。また、微量栄養素は、極微量に存在し、新しい植物の成長を後押しするのに役立つ植物にとって不可欠な栄養素。インド科学環境センター(CSE)が発表したレポートによると2022年、27州から採取した土壌サンプルの90%で窒素が欠乏し、85%で有機炭素が不足。土壌の微量栄養素の不足は、農業用微量栄養素市場の成長を促進している。
製品開発は、農業用微量栄養素市場で人気を集めている重要なトレンド。市場で事業を展開している大手企業は、その地位を強化するために製品開発に注力している。インドに本拠地を置く肥料、殺虫剤、特殊栄養素のメーカーのCoromandel International は、2021 年9月に製品「GroShakti Plus」を発売。この製品は、EnPhosテクノロジーと Zincatedテクノロジーを使用して製造された。 EnPho技術は、作物に利用可能なリンを使い、植物の成長を向上させ、耐病性を高める亜鉛を採用することで、根の発達を確実にする。
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