農業分野への炭酸ガス事業拡大へ オムニア・コンチェルトに出資 岩谷産業2023年2月16日
岩谷産業は、農業分野への炭酸ガス事業拡大に向け、農産物や生育環境に合わせた効果的な炭酸ガス制御技術をもつ株式会社オムニア・コンチェルトに対し、第三者割当増資の引き受けにより出資した。
CO2局所施用技術のイメージ図
日本国内は農業の工業化が進んでおり、単位面積当たりの収量アップのため、光合成促進用途で炭酸ガスを使用する栽培方法の伸長が見込まれている。オムニア・コンチェルトの炭酸ガス局所施用技術は、植物に効率的な炭酸ガスを供給。また、各種センサーによる環境制御を駆使し、育成する植物の最適な栽培が可能になる技術も確立している。
大規模な植物工場や施設園芸ハウスでは、生育促進用に炭酸ガスを使うが、多くのハウスでは、灯油や重油等の化石燃料を燃焼した際に発生する炭酸ガスを活用する手法を採用している。この手法では、熱エネルギーを発生し温度制御が難しくなるだけでなく、排気ガスによってハウス内環境を悪化させてしまう。
同技術は、産業界から回収した炭酸ガスの再利用としての工業用ボンベを利用しており、環境に優しく、効率的な生育と安定した収量確保、ランニングコスト低減が実現可能となる。
遠隔監視制御にも適応し、政府の掲げる「スマート農業」推進にも貢献。炭酸ガスを施設園芸ハウス等で有効利用し、環境に優しい効率的な農業用システムとしての需要拡大が期待できる。
岩谷産業は今回の出資を通じて、オムニア・コンチェルトと事業パートナーとなり、農業分野に炭酸ガスや炭酸ガス栽培システム関連商材を拡販し、国内食料自給率向上へ向けて農業分野の発展につなげる。
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