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天然物由来の植物成長調整剤「アブサップ液剤」国内販売開始 住友化学2023年4月19日

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住友化学は、有効成分アブシシン酸を含有する天然物由来の植物成長調整剤「アブサップ液剤」を日本で販売開始。同社がグローバル展開を進めるバイオラショナルの新製品の一つで、ブドウの着色不良問題に取り組む生産現場への新たな解決策となる。

日本で販売が始まった「アブサップ液剤」日本で販売が始まった「アブサップ液剤」

アブシシン酸は、自然界に存在する植物ホルモンの一種で、ブドウにおいては色素成分であるアントシアニンの生成を促進し、果皮の着色を向上させる効果がある。

住友化学グループは、アブシシン酸を含有する製剤について、2009年にチリで農薬登録を取得後、米国、南アフリカなど10か国以上で登録を取得。

米国子会社のベーラント・バイオサイエンス社(イリノイ州)を中核拠点としてグローバルに開発・販売を進めている。

近年、地球温暖化などの影響でブドウの着色不良が問題になっており、生産現場では、果実の品質を確保し、等級を上げるため、着色の向上が求められている。

日本では、主に環状剥皮により養分を枝葉に集中させる方法で果実の着色向上が行われてきたが、樹体を衰弱させるなどの問題があった。

「アブサップ液剤」は、巨峰・ピオーネと日本を代表する黒系ブドウ品種について農薬登録されており、果房へ直接散布するだけで、植物体にストレスを与えることなく効率的に果皮の着色を促進する。

「アブサップ液剤」を散布したピオーネ(右)は色濃く着色している「アブサップ液剤」を散布したピオーネ(右)は色濃く着色している

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