ドローンで農業水利施設の老朽度を調査 国際航業らの手法を紹介 生研支援センター2023年7月5日
農林水産業や食品産業における新産業の創出や技術革新を目指す研究に資金を提供する生研支援センターは、国際航業を代表機関とする研究グループによる、ドローンを活用して農業水利施設の老朽度を調査する手法を開発した研究成果を紹介している。
写真1:頭首工(提供:国際航業株式会社)
同研究グループは、ドローンで農業水利施設の老朽度を調査する手法を開発し、研究成果を取りまとめた点検手法のマニュアルを作成し公開。急傾斜地の施設や接道がなく人が立ち入ることが困難な施設でもドローンは簡単に近づくことが可能なため、点検作業の効率化、省力化が期待される。
農業水利施設は構造物、条件等にもよるが、施設の健全度を評価するためには、ひび割れ幅0.2ミリ以上の変状を観察する必要がある。
同研究グループが開発したドローンは、GNSS(衛星測位システム)によって、自分がどこをどう飛んでいるかを判断し、プログラミング通りのコースを自律飛行するため、人が立ち入ることが困難な場所も近づくことが可能。さらに、ドローンによる空中写真撮影と点検調査手法は高精度で、0.2ミリのひび割れ幅(写真2)も撮影できる。
従来の点検手法は人による目視が中心だったが、ドローンによる点検作業は従来作業に比較して約2割程度の点検労力削減効果を実現する。
写真2:0.2ミリのひび割れ幅も撮影可能(提供:国際航業株式会社)
また、同研究グループは、水利施設の遠隔3次元計測により、沈下やひび割れなどの外的変状を抽出・計測。AI(機械学習)の先端技術を取り入れ、農業水利施設の健全度を評価し、劣化を予測する技術体系を構築した。インフラの健全度をAIにより客観的に評価することで、技術と経験を有する技術者が施設全体の調査結果をもとに総合的に評価を行う従来の手法が自動化され、客観的に寿命を予測することができる。これにより補修工事が必要かどうかの判断を迅速に行うことが可能となる。
同調査手法は、農業用ダム、頭首工、用排水機場、開水路等の農業水利施設だけでなく、農地保全用の干拓堤防等の海岸保全施設でも利用できる。同研究グループでは、これらの計16か所の施設を対象に行った老朽化判断の実証試験をケーススタディとして整理し、現場技術者が具体的かつ効率的に施設の点検が行えるよう取りまとめたマニュアルを公表している。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(187)食料・農業・農村基本計画(29)そばに関するKPIと施策2026年4月4日 -
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(104)ニコチン性アセチルコリン受容体アロステリックモジュレーター-部位Ⅰ【防除学習帖】第343回2026年4月4日 -
農薬の正しい使い方(77)土壌吸着の仕組み【今さら聞けない営農情報】第343回2026年4月4日 -
備蓄米応札に最大限取り組みを 全中・全農が合同会議2026年4月3日 -
【いつまで続く? 気候危機】脱炭素進まぬ日本 まず世論転換策 三重大学教授 立花義裕氏2026年4月3日 -
JA貯金残高 107兆7311億円 2月末 農林中金2026年4月3日 -
3ha未満の農家退場で192万tの米不足 スーパー業界も理解 「米のコスト指標」が守るもの2026年4月3日 -
(479)新しい職場と小さな異文化体験【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2026年4月3日 -
長野県産米が「お客様送料負担なし」 3日からキャンペーン開始 JAタウン2026年4月3日 -
英国王室領ガーンジー島に再保険子会社設立 JA共済連2026年4月3日 -
旬の柑橘 愛媛県産「清見オレンジ」と宮崎県産「日向夏」のパフェ登場 銀座コージーコーナー2026年4月3日 -
鹿児島県大崎町と「脱炭素社会の実現及び地域資源の循環利用促進に関する連携協定」締結 三ッ輪ホールディングス2026年4月3日 -
最大20万円補助「関係人口創出・拡大へ対流促進事業補助金」募集開始 群馬県太田市2026年4月3日 -
岩手県紫波町の廃校で「AI活用型 次世代わさび農場」始動 NEXTAGE2026年4月3日 -
果実感アップ「セブンプレミアム まるで完熟マンゴー」7日から発売2026年4月3日 -
液肥管理が増設不要で低コスト 自動灌水制御盤「ウルトラエースK2」新発売 渡辺パイプ2026年4月3日 -
レンゴーと共同出資会社設立 バイオエタノール事業を開始 住友林業2026年4月3日 -
4月4日「こども見守り活動の日」新小学1年生の交通事故防止を啓発 こくみん共済 coop2026年4月3日 -
「米と水田」生産と消費の視点から考える学習会 生協6グループが合同開催2026年4月3日 -
石原産業 企業ブランドを刷新 新たにコーポレートスローガンを制定2026年4月3日

































