国産初のショートディスクハロー「KUSANAGI」を初出荷 三菱マヒンドラ農機2023年11月1日
三菱マヒンドラ農機は10月31日、国産初のショートディスクハロー "KUSANAGI" の出荷式を島根県松江市の本社工場で実施した。出荷式には松江市の上定昭仁市長や農林水産省中国四国農政局、島根県商工労働部、島根県農業協同組合など地域産業振興に携わる来賓が出席。出荷開始を祝うとともに、近隣圃場で "KUSANAGI" と一般的なロータリーの粗耕作業の比較実演を行なった。
三菱マヒンドラ農機のショートディスクハロー「KUSANAGI」
ディスクハローは、水田や畑作の粗耕や緑肥鋤き込み、除草などに利用できる製品で、作業能率は一般的なロータリーの約3倍(時速8-10km/h)、燃費は約1/4に削減できる製品。また、水田では秋耕を行うことにより、温室効果ガスのメタン発生を5割削減できるとして、環境対策の面でも秋耕を高速で行えるディスクハローへの注目は高まっている。
これまで国内におけるディスクハロー市場は、大型トラクター向けの輸入製品がほとんどで、同社も2019年から、マヒンドラ&マヒンドラグループのトルコのヒサルラー社製ディスクハローの輸入を開始。主に北海道などの大規模圃場で導入され人気を博してきた。大規模農家の間でディスクハローが人気になるにつれ、中小規模生産社からも「手ごろなサイズのディスクハローが欲しい」という要望が寄せられるようになり、2年前に本州で利用されることの多い45〜60馬力クラスのトラクターに対応するディスクハローの開発に着手。このほど "KUSANAGI" を完成し、国産唯一のショートディスクハローとして発売した。
国内の農業現場では深刻な人手不足の解消や生産性向上のため、作業の効率化が課題となっており、ロータリータイプの作業機に比べて約3倍の作業能率と低燃費を実現した "KUSANAGI" には、5月の発表以来、日本全国の農業従事者から引き合いがある。
国産初のショートディスクハロー "KUSANAGI" の出荷式を本社工場で実施
この日の出荷式では、同社製品の製造会社であるリョーノーファクトリーで完成したばかりの3台が近畿に向けて出荷された。同社は、"KUSANAGI" の特徴や利点の浸透を図るため、今後も全国各地の展示会への出展や実演を積極的に展開していく。
「KUSANAGI」の粗耕作業の実演
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