力制御機能を搭載した次世代電動作業機のプロトタイプを開発 ヤンマーホールディングス2023年11月21日
ヤンマーホールディングス株式会社(以下、ヤンマーHD)は、繊細な作業の力制御が可能な大型アクチュエーター、およびそのアクチュエーターを搭載した次世代電動作業機のプロトタイプを開発し、国交省が開催する「施工DXチャレンジ2023」で披露した。
力制御技術を搭載した次世代作業機プロトタイプ
大型アクチュエーターは、2021年から2023年3月まで実施した宇宙航空研究開発機構(JAXA) の宇宙探査イノベーションハブ※1との共同研究で開発、次世代作業機のプロトタイプは2021年から実施している内閣府のムーンショット型研究開発事業※2において開発した。
ヤンマーHDは本事業において、従来の油圧方式では実現が難しい力制御機能を、新規開発した大型アクチュエーターであるSEA(Series Elastic Actuator※3)を搭載することで実現した。
今回開発したSEAは電動モーターと減速機、バネで構成されており、この度電動ミニショベルへの実装に成功した。
本技術を活用し、繊細な手作業を機械に置き換えることで、人手不足の建設現場などでの課題解決を目指す。今後は、更なる実証を重ねて建設現場などで活躍する次世代作業機の実用化に取り組む。
ヤンマーグループは持続可能な社会の実現に向け、「YANMAR GREEN CHALLENGE 2050」を推進。
今後も顧客の脱炭素化に貢献すべく、電動化など未来につながる技術開発を進めていく。
今回の工場開設により、ヤンマートルコ機械株式会社のトラクターの年間生産能力は約3.5倍(昨年比)になる。9月27日に行われた開所式では、ヤンマートルコ機械株式会社社長のMustafa Kemal Erdogan Shoshiが「ヤンマートルコ機械株式会社は、北アフリカを含む東ヨーロッパから中央アジアに至るまでの生産・エンジニアリング・物流の拠点にするというビジョンを持ち続けてきた。今後も、私たちは日々成長し前進していく。」と述べた。
■主な特長
・建設機械に搭載可能な大型の SEA による力制御機能をJAXAとの共同研究で開発
・本技術をミニショベルに実装したプロトタイプをムーンショット型研究開発事業において開発
・電動化と力制御技術による繊細な作業の機械化で、土木・建設現場での資材設置作業の省人化に貢献
・従来の電動シリンダーではない「関節モーター」を搭載した電動化による可動範囲の拡大で、天井などの高所作業も対応可能
■主な機器スペック(プロトタイプ)
名称:力制御機能付次世代作業機プロトタイプ
ベース機:ViO25(ヤンマー製ミニショベル)
機体重量:3tクラス
揚重時定格荷重:209kg
稼働範囲(アーム):210 度
排気:ゼロエミッション
※1 宇宙探査イノベーションハブ:課題名「力制御機能を有した建設機械の研究開発」
※2 ムーンショット型研究開発事業目標 3「多様な環境に適応しインフラ構築を革新する協働AIロボット」:災害現場や月面などの難環境において、想定と異なる状況に対して臨機応変に対応し、作業を行うことが可能な協働 AI ロボットの研究開発を行います。
※3 SEA(Series Elastic Actuator)直列弾性アクチュエーター
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