静岡県信連と連携協定締結 農業由来のカーボンクレジット創出などで協業 TOWING2023年12月1日
株式会社TOWINGと、静岡県信用農業協同組合連合会(静岡県信連)は、静岡県内における農業をはじめとした第一次産業における諸所の課題解決、並びにみどりの食料システム戦略の現場実装や協業実現に向けた検討を目的とし、包括連携協定を締結した。TOWINGと地域金融機関との連携協定締結は全国初となる。
みどりの食料システム戦略の目標である、農業分野における温室効果ガスの排出抑制や、減化学肥料に伴う有機肥料の利活用について、静岡県内で取り組みが進んでいる。
その一つとして、静岡県内のバイオマスを原料として、有機肥料を効率的に活用できる土づくりと、農地への炭素貯留を実現できる高機能バイオ炭「宙炭(そらたん)」の県内での普及の可能性を、TOWINGは静岡県信連と今年の春・夏作で実証試験を実施。県内の生産者やJAとの実証の中で、宙炭は農地への利用について一定の成果を収めた。また、宙炭の静岡県内での製造の可能性について議論し、県内の有機性バイオマスの排出事業者やたい肥センターの運営事業者などとのマッチングを中心とした、バイオマスの地産地消モデルの実現に向けた協業の方針についても合意形成を図っている。
こうした背景のもと、両者は、静岡県内でのバイオマスを用いた宙炭の製造とともに、静岡県内の生産者に向けた普及、並びにバイオ炭を農地に利用することによるカーボンクレジットの創出についての協業検討を目的とした、包括連携協定を締結した。
TOWINGは、廃棄・焼却される地域の未利用バイオマス(植物残渣、家畜の糞、食品・飲料加工残渣等)を炭化したバイオ炭に、独自スクリーニングした土壌微生物を付加し、有機肥料で培養した高機能バイオ炭「宙炭(そらたん)」を開発・販売。高機能バイオ炭を土壌に散布することで、GHG排出削減や化学肥料の低減、土壌改良効果を発揮する。
静岡県信連は、中期経営計画において「Agrigional Coodinator(アグリージョナル・コーディネーター)~食と農を未来へ ヒトと地域をつなぐ信連へ~」をビジョンに活動。静岡の食と農を未来へつないでいくために静岡の農業の発展になくてはらない存在を目指し、減化学肥料や脱炭素など持続可能な農業実現に向けた取組みを、自治体や県内JA・農業生産法人に働きかけながら進めている。
◎連携協定内容
(1)静岡県内の生産者への高機能バイオ炭を活用した農地利用実証試験の提案・推進
(2)農業由来のカーボンクレジットの創出や販売に係る協業検討
(3)高機能バイオ炭の原料となるバイオマス資源の調査検討
(4)高機能バイオ炭の製造プラント建設・運用を実施するパートナー企業の探索
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