野菜選び 鮮度より価格重視「野菜と家庭菜園に関する調査」タキイ種苗2024年8月23日
タキイ種苗は、8月31日の「やさいの日」を前に全国の20歳以上の男女600人を対象に、「2024年度野菜と家庭菜園に関する調査」を実施。好きな野菜ランキングは、トマトが首位に返り咲いた。また、物価高騰は野菜を選ぶ時に重視する点にも影響を与えており、「価格の安さ」が「新鮮であること」を抜いて首位となった。
野菜の摂取について
調査は7月5日~9日、「野菜」にまつわるイメージ評価や、野菜作りへの関心度や実践状況、また、値上げラッシュにおける野菜の消費に対する意識などについてインターネットで行われた。
同調査で野菜の摂取について聞くと、野菜摂取を「重視している」は減少傾向で2023年(84.2%)より減少。
また、2022年(86.4%)との比較では5%減少したが、依然として8割を超えた。
「十分に食べている」のは12.8%に留まり、野菜不足を自覚している人が32.5%で、2023年(32.1%)と変わらず3割を超えた。
野菜不足の理由は「野菜の値段が高いから」が急増
野菜を十分に摂れない理由の首位は、「野菜は量をたくさん食べられないから」(35.9%)と2023年(36.3%)と変わらず。
一方、2位には「野菜の値段が高いから」(30.8%)が2023年4位(21.7%)より増加。
昨今の野菜価格の高騰が野菜摂取に影響を与えていることがわかる。
野菜を食べる際や購入する際に重視している点においても、「価格の安さ」(65.0%)が「新鮮であること」(61.0%)を抑えて首位となり、物価高騰による影響が大きくなっていることが伺える。
次いで、「新鮮であること」(61.0%)、「味のおいしさ」(54.8%)、「安全性・信頼性の高さ」(31.0%)と続き、品質に対しても重要視する傾向は続いている。
「価格の安さ」を重視している層は、60代の男性と、40代と2023年は低かった60代の女性。
子育て世代と高齢者において、野菜を含めた昨今の物価高騰の影響が大きいと推察される。
一方、「新鮮であること」を重視する層は、2023年同様に50代、60代の女性となり、「料理のしやすさ」とともに、家庭で料理をする機会が多い層にとって重要な項目であることがわかる。
野菜の値上がりへの対策としては、トップが「価格上昇の影響の少ない野菜を使う」(46.5%)。
次いで「必要なだけ購入し使い切る」(41.3%)となり、2023年と比較すると1位、2位が入れ替わった。
世界情勢の影響による物価高騰に加え、異常気象による野菜価格の変動が影響しているとみられる。野菜を十分に食べていない理由は?
トマトが好きな野菜No.1に返り咲き
恒例の野菜ランキングでは、野菜が好きだと回答した大人は、「大好き」(38.3%)、「どちらかといえば好き」(49.8%)を合わせ88.1%となり、2023年(87.6%)よりわずかに増加。
複数回答であげられた好きな野菜1位は「トマト」(71.8%)で、2023年8位より大幅ランクアップした。
2位「じゃがいも」(69.0%)、3位「たまねぎ」(68.7%)は比較的価格が安定し、日持ちしやすい野菜として人気が継続している。
2023年は猛暑の影響で、過去10年で最も高い価格水準になり順位を落としたトマトだが、人気が再燃。コロナを経て健康や免疫への意識が高まる中、低カロリーで栄養価が高く、そのままでも、様々な料理にも活用できることが消費者の嗜好にマッチしており、需要につながっていると推察される。
野菜ランキングの子ども編では、野菜が好きだと回答した子どもは、「大好き」(12.0%)、「どちらかといえば好き」(53.1%)を合わせて65.1%となり、2023年(61.6%)より3.5%増加した。
一方、最も嫌いな野菜は、「ピーマン」(11.3%)が首位となっており、嫌いな理由は「味が苦手だから」(76.3%)「食感が苦手だから」(23.3%)、「匂いが苦手だから(青臭さなど)」(22.0%)。
味だけでなく食感や匂いに苦手意識があることがわかる。
大人が好きな野菜トップ10
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