切り花カーネーションの試作圃場 愛知県に移転 デュメンオレンジ2024年12月18日
世界的な花き種苗の育種会社であるデュメンオレンジ社は12月17日、切り花カーネーションの試作圃場を現在の静岡県賀茂郡から、国内切り花カーネーションの一大拠点である愛知県へ移転することを発表。暖地を代表する主力産地で定植と試作品種の生育観察を行い、日本の栽培環境や国内のマーケットに適した品種選抜に注力する。
フザリウム菌に対する抵抗性が高評価のダマスカスシリーズのひとつ「パステルダマスカス」
新たな試作圃場が位置する愛知県は、温暖な気候と豊富な日照時間により、カーネーションの生育に適した条件が整っており、特に冬場は気候が穏やかで生産が安定しやすい環境にある。また、輸送の際の利便性も良く、国内最大規模を誇るカーネーションの産地となっている。
一方で、高温が続く夏場の栽培環境は年々厳しくなり、環境適応能力に優れた強い品種へのニーズが高まっている。同社のこれまでの圃場は比較的標高が高く、暖地の標準的な栽培環境とは異なるため、品種の評価・判断が難しいという課題があった。今回の圃場移転により、暖地特有の厳しい夏の環境下に対応し得る優秀な品種を選抜し、より確かな自信を持って国内マーケットに発表していく体制が整った。
同社の選抜方法は厳しく、開発から実際に商品化される品種はわずか1%。まずスペインにある、カーネーションの育種及び増殖施設で、耐病性と栽培性に重点を置いた評価を行い、約1500を超える品種の中から日本の気候やマーケットニーズを踏まえて150品種ほどが選抜される。
選抜方法の第一段階では主にフザリウムの耐病試験結果、ガク割れ数値、開花周期に対する収穫本数などのデータを重視。次の段階では、茎質や立ち姿、花弁の開き方、スプレータイプにおいては輪数やフォーメーションなどの秀品性に注目し評価する。さらに、同施設の優秀なブリーダーが細部に渡り調査・集積したそれらのデータを分析し、総合的に日本の厳しい栽培環境やマーケットニーズを満たす品種のみが選ばれる。
最後に日本の試作圃場で定植試験を行い、生育観察を続け、高評価を得た優秀な品種のみが日本マーケットに紹介。その結果、定植後の枯死が少なく、1坪面積あたりの出荷本数が多い品種を商品化することが可能となる。
新しい試作圃場での展示会は2025年以降に予定。
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