アンゴラ初 肥料プラント向け尿素ライセンス供与プロジェクトを受注 TOYO2025年2月14日
東洋エンジニアリング(TOYO)は、アンゴラ共和国の合弁肥料会社、Amufert S.A.(アムファート社)から、同社がザイレ州ソヨ地区に建設する世界最大規模(日産4000トン)の大粒尿素プラントに、TOYO自社技術である尿素ライセンスを供与するプロジェクトを受注した。
同プラントは近年、天然ガスの増産が進むアンゴラで建設される初の尿素肥料プラント。これまで全量輸入していた尿素肥料の100%国産化および域内輸出に伴う食糧安全保障の実現に寄与する。また、天然ガス資源の高付加価値化、近隣諸国への輸出に伴う貿易収支改善、雇用の創出、アンゴラ産業の多角化に貢献する。
プロジェクト受注の調印式(写真提供:アムファート社)
ライセンサーであるTOYOの同プロジェクト所掌範囲は、ライセンス供与、基本設計、一部機器調達、技術サービス。TOYOの尿素合成技術ACES21TM(エーセス21)と大粒尿素造粒技術を適用することで、低コストでのプラント建設、運転条件の最適化を実現する。なお、上流設備であるアンモニアを含め、この肥料プラント全体の設計、調達、建設工事は、Wuhuan Engineering Co., Ltd.(中国五环工程有限公司 ウーハンエンジニアリング)が担当する。
TOYOはこれまで、世界で100件以上の自社尿素技術の供与およびプラント建設実績があり、アフリカでは、ナイジェリアのインドラマ社向けに同じ世界最大規模の日産4000トンの尿素プラント2基を2016年、2021年にそれぞれ自社尿素技術でプラントを完工した。現在、同規模の尿素プラント3基目のプロジェクトが進行している。
また、ウーハンとはインドネシアにおいて2015年および2023年にインドネシアのPT Petrokimia Gresik (ペトロキミア・グレシック)、PT Pupuk Sriwidjaja Palembang(ププク・スリウィジャヤ・パレンバン) 向けに、それぞれプロジェクトを遂行。大型プラントで実証された尿素技術とウーハンとの協業実績が評価され、今回の受注に至った。
人口増加に伴う食糧増産に向けて、肥料の需要は今後も伸びることが予想され、現在世界で多くの肥料プラント建設が計画されている。TOYOは尿素技術のライセンサーとして、肥料プラントを建設することで、地球環境に配慮しながら各国のニーズに応えていく。
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