生産資材:JA全農がめざすもの
【JA全農がめざすもの】第2回生産資材事業の重点課題 JA全農の総合力発揮2014年7月23日
農業を取り巻く環境は依然として厳しいものがあるが、そうしたなかでJA全農は、25年度からの「中期3か年計画」の最重点施策として、販売から生産資材まで全農の各部署が連携し「全農の総合力を発揮」することで、「元気な産地づくりと国産農畜産物の販売力強化」を掲げ、それを実現するために奮闘している。
JAcomでは、そうした全農の取り組みをさまざまな角度から数回に分けて特集として掲載していくことにしているが、今回は「元気な産地づくり」のために奮闘している生産資材関連事業を担当する久保省三営農販売企画部長、天野徹夫肥料農薬部長、安田忠孝生産資材部長から、現在、取り組んでいる重点課題について聞いた。
このなかで久保営農販売企画部長は、加工・業務用野菜の端境期の産地づくりによる周年供給体制の構築や、年々増加している業用米として一定の食味を確保しながら安価なコメを供給するために鉄コーティング水稲直播栽培など新たな栽培技術の普及など、「価値ある提案」による生産から販売までをつなぐバリューチェーンを構築していくことを強調した。
さらに昨年度から実施している全国6パイロットJAによる「大規模営農モデルの構築」について、実際に栽培が始まりすでに成果を上げ始めていること。全国280JA約1700人のTACの今年度の課題は「法人との関係強化」をしさらなるステップアップを図っていくとした。
天野肥料農薬部長は、「省力・低コスト化」が最重点課題だとし、そのために個別品目ごとの価格抑制はもちろん肥料のエコセーブや苗箱まかせの普及、農薬の水稲用除草剤・AVHの普及などによるコスト抑制を今まで以上に追求していくと語った。
しかし、それだけでは国が目標に掲げる「水稲生産コスト4割削減」は難しいので、新たな栽培技術・品種による生産性向上の追及、業務用・飼料用・輸出などの新規需要米にマッチした施肥・防除体系の構築、時代にマッチした新たな防除技術「サーモシード」の導入などに取り組んでいくことを強調した。
安田生産資材部長は、施設園芸の生産資材から栽培までのノウハウを蓄積するために「トマトの実証ハウス」を設置し、この夏から稼働させること。JAや県域の担当者による「負けない商品づくり」に取り組んでおり、そこからトロ箱養液栽培システム「うぃずONE」などの製品が生まれてきているなど、農家の所得向上につながる具体的な提案をすることで、「生産の川下から川上まですべてに貢献」できる事業を構築していくと語った。
また、農業機械やプラント施工管理者など、生産資材関連の人材育成にこれからも力を入れていくこと、さらに全農の職員が現場に出ていくことで、仕事をさらに広げ深めていきたいとも。
共通していえることは、個々の部署が努力するのは当然だが、関連部署が緊密に連携して、全農の総合力を発揮し、「全農らしい仕事をしていく」と語っていることだ。
(関連記事)
・【JA全農がめざすもの】第2回生産資材事業の重点課題 営農販売企画部・久保省三部長インタビュー(2014.07.23)
※肥料農薬部は7月24日、生産資材部は7月25日に掲載いたします。
重要な記事
最新の記事
-
【注意報】水稲に斑点米カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 高知県2024年7月16日
-
【注意報】イネカメムシ 県内全域で多発のおそれ 鳥取県2024年7月16日
-
30年目を迎えたパルシステムの予約登録米【熊野孝文・米マーケット情報】2024年7月16日
-
JA全農、ジェトロ、JFOODOが連携協定 日本産農畜産物の輸出拡大を推進2024年7月16日
-
「雨にも負けず塩にも負けず」環境変動に強いイネを開発 島根大学・赤間一仁教授インタビュー2024年7月16日
-
藤原紀香がMC 新番組「紀香とゆる飲み」YouTubeで配信開始 JAタウン2024年7月16日
-
身の回りの国産大豆商品に注目「国産大豆商品発見コンクール」開催 JA全農2024年7月16日
-
秋元真夏の「ゆるふわたいむ」鹿児島県で黒酢料理を堪能 JAタウン2024年7月16日
-
【役員人事】ジェイエイフーズおおいた(6月25日付)2024年7月16日
-
【人事異動】ジェイエイフーズおおいた(4月1日付)2024年7月16日
-
日清食品とJA全農「サプライチェーンイノベーション大賞」で優秀賞2024年7月16日
-
自然派Style ミルクの味わいがひろがる「にくきゅうアイスバー」新登場 コープ自然派2024年7月16日
-
熊本県にコメリパワー「山鹿店」28日に新規開店2024年7月16日
-
「いわて農業未来プロジェクト」岩手県産ブランドキャベツ「いわて春みどり」を支援開始2024年7月16日
-
北海道で農業×アルバイト×観光「農WORK(ノウワク)トリップ」開設2024年7月16日
-
水田用除草ロボット「SV01-2025」受注開始 ソルトフラッツ2024年7月16日
-
元気な地域づくりを目指す団体を資金面で応援 助成総額400万円 パルシステム神奈川2024年7月16日
-
環境と未来を学べる体験型イベント 小平と池袋で開催 生活クラブ2024年7月16日
-
ポーランドからの家きん肉等の一時輸入停止を解除 農水省2024年7月16日
-
JAタウンのショップ「ホクレン」北海道産メロンが当たる「野菜BOX」発売2024年7月16日