ニンニクの収穫後処理マニュアルを作成2013年3月28日
農研機構東北農業研究センター(東北農研)は青森県産業技術センターと共同で、ニンニクを周年供給するための収穫後処理技術についてマニュアルを作成した。
ニンニクの収穫期は7月上旬の短い期間に限られる。そのため乾燥、貯蔵、出庫後の発根・萌芽抑制といった収穫後処理を的確に行わなければ、高品質のものを周年供給するのは難しい。
主産地の青森では、貯蔵中の植物成長調整剤の使用が平成14年に禁止されて以降、氷点下で貯蔵する手法が一般的となったが、近年、この氷点下貯蔵を要因とする「くぼみ症」(表面の果肉が陥没する症状、写真参照)の発生が増え、問題となっていた。
東北農研は今回の研究で、発根・萌芽を防ぎ、なおかつ、くぼみ症を抑制するにはマイナス1℃以下、マイナス2℃以上の貯蔵が必要であることを明らかにし、これに対応した乾燥法として「テンパリング乾燥」を開発した。
テンパリング乾燥は温度を調整しながら乾燥する方法だ。ニンニクの場合、昼間は35℃で加温・通風、夜間は無加温または昼間より低い加温で通風して乾燥すると、貯蔵後のくぼみ症発生が抑えられることがわかった。また、従来の35℃の一定条件で乾燥させる方法に比べて、コストが4?5割ほど安くすむといった効果もある。
東北農研では、このマニュアルをホームページで公開しており、「生産現場へ普及、啓発する活動を行い、高品質な国産ニンニクの安定供給に役立ててほしい」と期待している。
東北農研ホームページはコチラから。
重要な記事
最新の記事
-
(408)技術と文化・伝統の引継ぎ【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年11月3日
-
令和6年秋の叙勲 加倉井豊邦元全厚連会長ら77人が受章(農水省関係)2024年11月3日
-
シンとんぼ(116) -改正食料・農業・農村基本法(2)-2024年11月2日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践 (33) 【防除学習帖】第272回2024年11月2日
-
農薬の正しい使い方(6)【今さら聞けない営農情報】第272回2024年11月2日
-
【25年産米】適正生産量683万tに懸念の声も(2)高米価でもリタイア?2024年11月1日
-
【25年産米】適正生産量683万tに懸念の声も(3)ギリギリ需給でいいか?2024年11月1日
-
【特殊報】「サツマイモ炭腐病」県内のサツマイモに初めて確認 鳥取県2024年11月1日
-
食と農の情報 若年層にはSNSや動画発信が有効 内閣府の世論調査で明らかに2024年11月1日
-
【注意報】野菜、花き類にチョウ目害虫 県内全域で多発のおそれ 佐賀県2024年11月1日
-
だし・かつお節需要が高まる年末年始に向けて「徳用シリーズ」売れ筋2品を10%増量 マルトモ2024年11月1日
-
JA貯金 残高108兆2954億円 農林中金2024年11月1日
-
【田代洋一・協同の現場を歩く】 福島・JA会津よつば 産地強化で活路探る 中山間地域で〝生きる〟2024年11月1日
-
鳥インフル 米サウスカロライナ州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入停止措置を解除 農水省2024年11月1日
-
鳥インフル オランダからの生きた家きん等 一時輸入停止措置を解除 農水省2024年11月1日
-
鳥インフルエンザ 「危機感共有して発生予防を」小里農相2024年11月1日
-
兵庫県ご当地カレー&「午後の紅茶」キャンペーン実施 JAタウン2024年11月1日
-
「JA共済安全運転アプリ」提供開始 スマホではじめる安全運転2024年11月1日
-
子どもたちが丹精込めて作った「優結米」熊本「みのる食堂」で提供 JA全農2024年11月1日
-
たまごのゴールデンウィーク「幻の卵屋さん」各所で出店 日本たまごかけごはん研究所2024年11月1日