冷凍野菜輸入量、過去最高の95万トン2013年4月27日
日本冷凍食品協会は4月24日、平成24年の冷凍食品の生産・消費統計を発表した。
◆国内生産量は3年連続増
冷凍食品国内生産は数量が146万8345t(前年比3.6%増)、金額(工場出荷数)が6392億円(同1.5%増)だった。数量は3年連続、金額は2年連続で前年比増だった。内食志向の高まりにより、家庭用が伸長したこと、中食の需要が堅調に推移したことのほか、東日本大震災による被害からの回復が主な要因だった。
内訳は業務用の数量が88万6137t(同2.5%増)で2年連続増、金額が3703億円(同0.2%増)で5年ぶりに僅かながら増加に転じた。
また家庭用は生産量58万2208t(同5.2%増)、金額2689億円(同3.3%増)で数量、金額ともに3年連続で増え、いずれも過去最高となった。業務用と家庭用の比率は、数量ベースでは60.3対39.7(前年は61対39)、金額べースでは57.9対42.1(同58.7対41.3)となり、家庭用の比率が若干高まった。
◆スパゲティ、うどんが増加
品目別に見ると国内生産の85%を占める調理食品、菓子類が増え、水産物はほぼ横ばい、農産物は減少した。
前年に比べ数量が大きく増えた品目はピザ(同25.1%増)、スパゲティ(前年比14.6%増)、ギョウザ(同10.8%増)など。
一方、エビ類(同22.2%減)、ポテト(同6.9%減)、カツ(同6.1%減)は前年に比べ減った。
◆中国、タイからの輸入増える
冷凍野菜の輸入量は95万2041t(前年比5.9%増)、金額は1331億円(同10.8%増加)で、いずれも3年連続で増え過去最高となった。
輸入が増えた主な品目はポテト、ブロッコリー、トウモロコシなど。輸入元は中国、アメリカ、タイ、台湾が増え、カナダが減った。
同協会の会員社のうち、輸入調理冷凍食品を取り扱っている32社を対象にした調査では、調理冷凍食品の輸入量は28万313t(同13.8%増)、金額は1228億円(同12.6%増加)で数量、金額ともに3年連続増。中国、タイからの輸入増が、全体の輸入量を押し上げた。
◆1人あたり消費量21.2kg、過去最高
「冷凍食品国内生産量」、「冷凍野菜輸入量」、「調理冷凍食品輸入量」の合計が冷凍食品の「消費量」になる。24年の消費量は約270万t。これを日本の総人口で割った国民1人当たりの年間消費量は21.2kgで3年連続の増。過去最高だった18年を0.1kg上回った。
しかし、調理冷凍食品輸入量は同協会会員だけを対象にした調査のため、実際の総消費量は270万tを上回ると見られる。
重要な記事
最新の記事
-
飼料用米多収日本一 山口県のあぐりてらす阿知須 10a当たり863kg2025年3月3日
-
【特殊報】ナシ胴枯細菌病 県内で初めて発生を確認 島根県2025年3月3日
-
政府備蓄米売り渡し 入札 3月10日に実施 農水省2025年3月3日
-
新潟県の25年産米概算金「コシ2.3万円」 早期提示に歓迎の声 集荷競争、今年も激化か2025年3月3日
-
米の集荷数量 前年比23万t減に拡大 農水省2025年3月3日
-
米価高騰問題への視座【森島 賢・正義派の農政論】2025年3月3日
-
【次期家畜改良目標】低コスト、スマート農業重視 酪農は長命連産、肉牛は短期肥育2025年3月3日
-
【改正畜安法の現状と課題】需給対策拡大が焦点 問われる「国主導」2025年3月3日
-
あなたたちは強い〝武器〟を持っている JA全国青年大会での「青年の主張」「青年組織活動実績発表」講評 審査委員長・小松泰信さん2025年3月3日
-
JA農業経営コンサルタント 15人を認証 全中2025年3月3日
-
【人事異動】農林中央金庫(4月1日付)2025年3月3日
-
農業用バイオスティミュラント「エンビタ」とは 水稲育苗期にも効果 北興化学工業2025年3月3日
-
アミューズメント施設運営「ティスコ」株式を譲受 農林中金キャピタル2025年3月3日
-
「2025ローズポークおいしさまるごとキャンペーン」でプレゼント 茨城県銘柄豚振興会2025年3月3日
-
福岡ソフトバンクホークスとのオフィシャルスポンサー契約更新 デンカ2025年3月3日
-
ファーマーズ&キッズフェスタ2025 好天で多数の参加者 井関農機は農業機械体験2025年3月3日
-
【今川直人・農協の核心】産地化で役割が高まる農協の野菜取り扱い2025年3月3日
-
野菜がたっぷり食べられるカレー味「ケンミンカレー焼ビーフン」新発売2025年3月3日
-
第164回勉強会『海外市場での植物工場・施設園芸の展開』開催 植物工場研究会2025年3月3日
-
春の山梨の食材の魅力を伝えるマルシェ 5日から国分寺マルイで開催 雨風太陽2025年3月3日