端境期に出荷可能 寒冷地向けイチゴ「豊雪姫」2013年7月17日
農研機構東北農業研究センターは寒冷地向けイチゴ新品種「豊雪姫(とよゆきひめ)」を開発した。
国産イチゴの主な出荷時期は12月?5月ごろだが、端境期になり生産量が大きく減る5月下旬?11月にかけてもケーキ用としてイチゴの需要はある。「豊雪姫」はこうした端境期のイチゴ需要に応えられるように開発された品種で、東北・北海道などの寒冷地で無加温半促性栽培や露地栽培に適している。
果実は円錐形で大きく揃いが優れている。1株あたりの商品果収量は半促性栽培なら566g、露地栽培なら287gで、ともに現在、北東北などで主に栽培されている同系品種「北の輝」に比べて1.6?2倍ほど多い。
北の輝に比べて糖度は若干低く、酸度はやや高いが、食味は良く、果実は柔らかい。また、北の輝では多く発生する果実の割れ、空洞、種子の突出がないのも特徴だ。イチゴの重要病害である炭疽病への抵抗性もある。
現在、青森、岩手の一部で試験栽培されており、平成26年から種苗を販売する予定。
(写真)
「豊雪姫」の果実
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