大豆、バレイショなど 6品目の25年産経営統計2014年8月25日
農水省は平成25年産の穀物類、原料用のイモ類、甘味料原料の生産費など経営統計を公表した。
【大豆】
10aあたり生産費は6万2764円で、前年に比べ1319円(2.1%)少なかった。10aあたり収量が11.6%減の175kgとなり、乾燥・調整委託数量が減ったことが要因。
生産費の内訳は物財費76%、労働費24%。物財費の内訳は農機具費18.2%、乾燥・調整委託数量などの賃貸料・料金が16.4%、農薬10.3%だった。農薬は前年は4597円(7.2%)だったのが、1割以上増え5152円となった。
10aあたり収量が減ったため、60kgあたり生産費は2024円(10.5%)増え、2万1347円だった。
10aあたり労働時間は0.3時間減り7.92時間。1戸あたりの作付け面積は9a増え296.7aだった。
【ソバ】
10aあたり生産費は3万5656円で、前年に比べ3358円(8.6%)少なかった。10aあたり収量が17.6%減の75kgとなり、乾燥・調整委託数量が減ったことが要因。
生産費の内訳は物財費79%、労働費21%。物財費の内訳は賃貸料・料金が26.1%、農機具費15.2%、肥料9.7%、種苗8%など。すべての費目で前年産より減った。
10aあたり収量が減ったため、45kgあたり生産費は2065円(10.8%)増え、2万1179円だった。
10aあたり労働時間は0.4時間減り3.85時間。1戸あたりの作付け面積は5.6a増え167.4aだった。
【原料用カンショ】
10aあたり生産費は13万9478円で、前年に比べ4068円(3%)増えた。10aあたり収量が増えたことで収穫に伴う労働時間が増え、労働費が増えたことが要因。労働時間は前年に比べて4.・56時間増え、63.18時間だった。労働時間が60時間を越えるのは4年ぶり。労働費は4607円(6.2%)増え、7万9103円で、生産費全体の62%を占めた。約4割ほどの物財費の内訳は、農機具費8.8%、肥料8.3%、農薬4.2%など。
10aあたり収量が増えたため、100kgあたり生産費は502円(9.7%)減り、4685円だった。
【原料用バレイショ】
10aあたり生産費は8万2844円で、前年に比べ980円(1.2%)減で、やや減った。肥料価格が減り、さらに肥料投入量が減ったことで、全生産費の15%ほどある肥料費が2.3%減り1万473円となったことが要因。
生産費の内訳は、労働費21%、物財費79%。物財費の内訳は、農機具費18.7%、種苗17.7%、肥料14.7%、農薬13.2%など。
10aあたり収量が4070kg(1.9%減)でやや減ったため、100kgあたり生産費は15円(0.7%)増の2033円と微増した。
10aあたり労働時間は8.84時間で4年連続で前年より増えた。
【サトウキビ】
10aあたり生産費は15万6233円で、前年産に比べて2117円(1.4%)増だった。10aあたり収量が5905kg(15.9%増)と大きく増えたため、収穫請負わせ賃を含む賃貸料・料金が2割以上増え2万3034円(生産費全体の16.6%)となったことが要因。
生産費の内訳は労働費48%、物財費52%だった。
10aあたり収量が増えたため、1tあたり生産費は3790円(12.5%)減り2万6454円だった。
【テンサイ】
10aあたり生産費は10万5741円で、前年産に比べて1353円(1.3%)減った。10aあたり収量が5.3%減り5885kgだったため、収穫にかかる時間が減り、そのため労働費が減ったことが要因。労働費は2万3066円で2.8%減り、生産費全体の24.5%だった。75.5%の物財費の内訳は、肥料25%、農機具費14.8%、農薬13.2%など。
10aあたり収量が減ったため、1tあたり生産費は737円(4.3%)増え、1万7968円となった。
1戸あたり作付面積は752.2aでここ10年間は毎年前年産を上回って推移している。
(関連記事)
・サトウキビの収穫量7%増加 25年産(2014.07.23)
・米国で新規大豆用種子処理剤を発売 住友化学(2014.07.18)
・堆肥施用が10倍に 環境保全型農業直接支払(2014.07.04)
・バレイショ植付と同時防除 国内初の専用機発売(2014.06.25)
・国産大豆、価格急騰 60kgあたり1万4013円(2014.04.08)
重要な記事
最新の記事
-
(393)2100年の世界【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年7月19日
-
【'24新組合長に聞く】JA鹿児島きもつき(鹿児島) 中野正治組合長 「10年ビジョン」へ挑戦(5/30就任)2024年7月19日
-
冷蔵庫が故障で反省【消費者の目・花ちゃん】2024年7月19日
-
農業用ドローン「Nile-JZ」背の高いとうもろこしへの防除も可能に ナイルワークス2024年7月19日
-
全国道の駅グランプリ2024 1位は宮城県「あ・ら・伊達な道の駅」が獲得 じゃらん2024年7月19日
-
泉大津市と旭川市が農業連携 全国初「オーガニックビレッジ宣言」2024年7月19日
-
生産者と施工会社をつなぐプラットフォーム「MEGADERU」リリース タカミヤ2024年7月19日
-
水稲の葉が対象のDNA検査 期間限定特別価格で提供 ビジョンバイオ2024年7月19日
-
肩掛けせず押すだけで草刈り「キャリー式草刈機」販売開始 工進2024年7月19日
-
サラダクラブ三原工場 太陽光パネルの稼働を開始2024年7月19日
-
「産直アウル」旬の桃特集 生産者が丹精込めて育てた桃が勢揃い2024年7月19日
-
「国産ももフェア」直営飲食7店舗で25日から開催 JA全農2024年7月19日
-
「くまもと夏野菜フェア」熊本・博多の直営飲食店舗で開催 JA全農2024年7月19日
-
【現地ルポ】福岡・JAみなみ筑後(1)地域住民とともに資源循環 生ごみで発電、液肥化2024年7月18日
-
【現地ルポ】福岡・JAみなみ筑後(2)大坪康志組合長に聞く 「農業元気に」モットー2024年7月18日
-
【注意報】野菜・花き類にオオタバコガ 栽培地域全域で多発のおそれ 既に食害被害の作物も 群馬県2024年7月18日
-
【注意報】過去10年間で最多誘殺 水稲の斑点米カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 山口県2024年7月18日
-
【注意報】平年の4倍 水稲に斑点米カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 滋賀県2024年7月18日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】「財務省経済産業局農業課」て何?2024年7月18日
-
1970年代の農村社会の異質化の進展と農業【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第299回2024年7月18日