省力多収のナス新品種「あのみのり2号」2014年9月22日
農研機構が育成
農研機構はこのほど、単為結果性ナス新品種「あのみのり2号」を育成した。果形等の外観がよく、従来の同じ単為結果性「なのみのり」より多収で省力効果が期待できる。
「単為結果性」とは受精しなくても果実が着果・肥大する性質で、訪花昆虫による受精や果実肥大を促進させる植物ホルモン剤施用などの着果促進処理が不要で、ナスの栽培を省力化することができる。
単為結果性ナスは、農研機構が2006年に「あのみのり」を育成し、栽培面積は全国で41haほど。一般の市販品種より収量が劣ることと、低温期に果形が細長くなりやすいことから伸び悩んでいた。
「あのみのり2号」は、「あのみのり」以上の強い単為結果性をもち、低温期の促成栽培でも正常果の割合が高く、着果処理のための植物ホルモン剤や訪花昆虫の導入費用、昆虫の活動に必要な温度維持のための暖房費などの生産コストを削減できる。
また側枝が出やすいため、1株当たりの果数が多く、多収となる。受粉によって生じる種子もできず、種なしのきれいな断面のナスが生産できる。
近く利用許諾契約を締結した民間種苗会社等から種子が販売される予定だが、それまでの間、有償で種子を提供する。問い合わせは農研機構連携普及部種苗係(TEL:029-838-7390)まで。
(写真)
ナス新品種「あのみのり2号」の果実
(関連記事)
・キュウリ、ナス高値続く 9月後半の野菜価格(2014.09.18)
・耕作放棄地活用技術でシンポ 農研機構(2014.09.18)
・光で害虫防除 農研機構が手引書公開(2014.09.11)
・農業者の疑問に答える技術相談会 農研機構(2014.09.10)
・【現場で役立つ農薬の基礎知識 2014】[11]秋冬野菜の病害虫防除(2014.08.20)
重要な記事
最新の記事
-
「備蓄米放出」とは? 政府備蓄米放出に関する記事まとめ2025年2月13日
-
ミニマム・アクセス米 輸入数量見直し交渉 「あきらめずに努力」江藤農相2025年2月12日
-
小さなJAでも特色ある事業で安定成長を続ける JAみっかびの実践事例とスマート農業を報告 新世紀JA研究会(1)2025年2月12日
-
小さなJAでも特色ある事業で安定成長を続ける JAみっかびの実践事例とスマート農業を報告 新世紀JA研究会(2)2025年2月12日
-
小さなJAでも特色ある事業で安定成長を続ける JAみっかびの実践事例とスマート農業を報告 新世紀JA研究会(3)2025年2月12日
-
求められるコメ管理制度【小松泰信・地方の眼力】2025年2月12日
-
コメの輸出は生産者の理念頼みになってしまうのか?【熊野孝文・米マーケット情報】2025年2月12日
-
タイ向け日本産ゆず、きんかんの輸出が解禁 農水省2025年2月12日
-
地元高校生が育てた「とちぎ和牛」を焼き肉レストランで自らPR JA全農とちぎ2025年2月12日
-
変化を目指して交流を促進 JA相模原市とJA佐久浅間が友好JA協定の締結式2025年2月12日
-
カフェコラボ 栃木県産いちご「とちあいか」スイーツを期間限定で JA全農とちぎ2025年2月12日
-
価格転嫁 慎重に検討を 米 生産と流通実態調査必要 日本生協連2025年2月12日
-
2024年度日本酒輸出実績 米・韓・仏など過去最高額 日本酒造組合中央会2025年2月12日
-
「第1回みどり戦略学生チャレンジ」農林水産大臣賞は宮城県農業高校と沖縄高専が受賞2025年2月12日
-
植物の気孔をリアルタイム観察「Stomata Scope」検出モデルを12種類に拡大 Happy Quality2025年2月12日
-
「さつまいも博」とローソンが監修 さつまいもスイーツ2品を発売2025年2月12日
-
「CDP気候変動」初めて最高評価の「Aリスト企業」に選定 カゴメ2025年2月12日
-
旧ユニフォームを水素エネルギーに変換「ケミカルリサイクル」開始 ヤンマー2025年2月12日
-
世界最大級のテクノロジー見本市「CES」にて最新テクノロジーを展示 クボタ2025年2月12日
-
適用拡大情報 殺菌剤「日曹ファンタジスタ顆粒水和剤」 日本曹達2025年2月12日