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野菜の5月の生育状況および価格の見通し 農水省2015年5月7日

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 農水省は東京都中央卸売市場における野菜の生育状況および価格見通し(5月)について、主産県および卸売会社から聞き取り調査を行った。

 現在の生育状況の総論は以下の通り

◎根菜類(だいこん、にんじん):5月の出荷分の生育状況は、概ね順調。
◎葉茎菜類(はくさい、キャベツ等):5月前半の出荷分の生育状況は、4月上中旬の記録的な日照不足の影響を受けているものの回復基調で推移。5月後半の出荷分の生育状況は、概ね順調。
◎果菜類(きゅうり、なす等):5月前半の出荷分の生育状況は、4月上中旬の記録的な日照不足により生育遅延は回復していない。気象が平年並みに推移すれば、5月後半の出荷分の生育は回復する見込み。
◎土物類(ばれいしょ、さといも、たまねぎ):ばれいしょ、さといもでは、4月上中旬の記録的な日照不足の影響を受けているものの回復基調で推移。

 
◆主要な品目ごとの今後の生育および出荷、価格見通し(品目、主要産地、昨年5月の入荷シェア、今後の見通し)は以下の通り

◎だいこん千葉(81%),茨城(12%)
 1月下旬の降雨により4月出荷見込み数量の1割相当分の播種作業ができなかったことから、出荷量が少なくなり4月は高値価格で推移。5月に入っても、この影響が若干残り、前半は、平年よりも高い価格で推移する見込み。5月後半の出荷分は、生育が概ね順調であり、出荷数量、価格ともに概ね平年並みに回復する見込み。

◎にんじん:徳島(67%),千葉(23%)
 生育は概ね順調であり、出荷数量、価格ともに概ね平年並みの見込み。

◎はくさい茨城(96%)
 昨年12月から2月に出荷した価格低下により、4月から5月上旬に出荷する作付面積が減少し、5月前半にあっても、出荷数量が平年を下回るため、価格は引き続き、平年を上回る見込み。5月後半の出荷分は、生育が順調で、出荷数量、価格ともに概ね平年並みに回復する見込み。 

◎キャベツ千葉(42%)、神奈川(30%)
 一部の主産地では、3月下旬の良好な天候により計画よりも出荷が前進したことに加え、4月上中旬の記録的な日照不足に伴う生育遅延により4月下旬の出荷数量が減少し、価格は高値で推移。5月に入っても、この傾向で推移するものと見込まれ、前半は、平年よりも高い価格で推移する見込み。5月後半の出荷は、生育が概ね順調で、出荷数量、価格ともに概ね平年並みに回復する見込み。ただし、5月後半の出荷分は、産地が切り替わる時期でもあり、産地の切り替わりが順調に進むことを留意する必要がある。

◎ほうれんそう群馬(34%)、茨城(30%)
 主産地における4月上中旬の記録的な日照不足に伴う生育遅延で引き続き5月前半は出荷数量が平年を下回り価格は平年を上回る見込み。5月後半は、生育も回復すると見込まれ、出荷数量、価格ともに概ね平年並みに回復する見込み。

◎ねぎ茨城(32%)、千葉(26%)
 主産地の4月上中旬の記録的な日照不足に伴う病害の発生等により、品質低下が見られ、4月は高値価格で推移。5月に入ってもこの影響が若干残り、前半は平年よりもやや高い価格で推移する見込み。5月後半の出荷分は、生育が概ね順調であり、出荷数量、価格ともに概ね平年並みに回復する見込み。

◎レタス:茨城(40%)、長野(28%)
 西日本での日照不足や降雨の影響で品質低下となったことから、出荷量が少なく4月は高値価格で推移。5月に入っても、この影響が若干残り、前半は、平年よりも高い価格で推移する見込み。5月後半からは、産地が切り替わるが、これらの主産地は、生育が概ね順調で、出荷数量、価格ともに概ね平年並みに回復する見込み。

◎きゅうり:埼玉(23%)、群馬(20%)
 4月上中旬の記録的な日照不足に伴う生育遅延で、引き続き5月前半は出荷数量が平年を下回るため、価格は平年を上回る見込み。5月後半は、生育も回復すると見込まれるので、出荷数量、価格ともに概ね平年並みに回復する見込み。

◎なす:高知(46%)、福岡(21%)
 4月上中旬の記録的な日照不足に伴う生育遅延により、引き続き5月前半は出荷数量が平年を下回り、価格は平年を上回る見込み。5月後半は、生育も回復すると見込まれるので、出荷数量、価格ともに概ね平年並みに回復する見込み。

◎トマト:熊本(24%)、栃木(21%)
 4月上中旬の記録的な日照不足に伴う生育遅延により、引き続き5月前半は出荷数量が平年を下回り、価格は平年を上回る見込み。5月後半は、生育も回復すると見込まれるので、出荷数量、価格ともに概ね平年並みに回復する見込み。

◎ピーマン:茨城(66%)、宮崎(10%)
 4月上中旬の記録的な日照不足に伴う生育遅延で引き続き5月前半は出荷数量が平年を下回るため、価格は平年を上回る見込み。5月後半は、生育も回復すると見込まれるので、出荷数量、価格ともに概ね平年並みに回復する見込み。

◎ばれいしょ:長崎(46%)、鹿児島(33%)
 九州の主産地では、4月上中旬の記録的な日照不足に伴う生育遅延で、4月の出荷量が少なくなり4月は高値価格で推移。5月に入っても、この影響が若干残り、前半は、平年よりも高い価格で推移する見込み。5月後半は、生育も回復すると見込まれるので、出荷数量、価格ともに概ね平年並みに回復する見込み。

◎さといも:埼玉(35%)、千葉(29%)
 九州の主産地では、4月上中旬の記録的な日照不足に伴う生育遅延により、4月の出荷量が少なく4月は高値価格で推移。今後、九州の主産地の生育も回復すると見込まれるので、出荷数量、価格ともに概ね平年並みに回復する見込み。


◎たまねぎ:佐賀(62%)、兵庫(8%)
 3月から4月末まで、ほぼ平年並みの安定した価格で推移しており、九州の主産地では、順調に収穫作業が進んでおり、安定した出荷が見込まれることから、5月も出荷数量、価格ともに概ね平年並みに推移する見込み。

 

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