3月の野菜 生育状況と価格見通し 農水省2016年3月1日
農水省は2月29日、3月の東京中央卸売市場における野菜の生育状況と価格見通しをまとめた。主産地や卸売会社からの聞取りによるもの。
現在の生育状況は、根菜類が12~1月、1月~2月にかけて気温が概ね平年を上回ったたためダイコンの生育が前進。ニンジンは大型傾向にある。
葉茎菜類はハクサイとキャベツの生育が前進。ホウレンソウとネギの生育は平年並み。レタスは関東産が平年並み。東海産は生育が前進し、平年より早く収穫終期を迎えつつある。
果菜類のキュウリなどの生育は平年並み。
土物類の九州産バレイショは12月の降雨による病害の発生や1月下旬の降雪などによる葉茎の損傷により小玉傾向。サトイモは貯蔵もののみ出荷期間。東海産のタマネギの生育は平年並み。
3月の生育状況と価格見通しは以下の通り。()内は主産地。
【ダイコン】3月の価格 平年並み
(神奈川県57%、千葉県35%)
2月は関東の産地で出荷が前進したため、出荷数量が平年を上回り価格は安値で推移した。
3月は1月に播種したほ場で出荷が前進し、出荷数量が減少する見込みであるものの、2月に播種したほ場でも出荷が前進する見込みのため、出荷数量は全体で平年並みとなり、価格は平年並みで推移する見込み。
【ニンジン】3月の価格 安値
(千葉県57%、徳島県24%)
2月は大型傾向となったため、出荷数量が平年を上回り価格は安値で推移した。
3月は四国の産地で生育が平年並みだったが、関東の産地で12~1月に気温が平年を上回って推移したため引き続き大型傾向であり、出荷数量は平年を上回り価格は安値となる見込み。
【ハクサイ】3月の価格 平年並み
(茨城県55%、兵庫県23%)
2月は出荷が前進したため、出荷数量も平年を上回り、価格は安値で推移した。
3月は1月に定植したほ場で出荷が前進し、出荷数量減少の見込みだが、2月に定植したほ場でも出荷が前進する見込みであることから、出荷数量全体では平年並みとなり、価格は平年並みで推移する見込み。
【キャベツ】3月の価格 前半が安値 後半は平年並みに回復
(愛知県61%、千葉県21%、神奈川県15%)
2月は出荷が前進し、出荷数量が平年を上回ったため安値で推移した。
3月は前半、東海の産地ではすでに収穫時期を迎えているものがほ場に多いことから出荷数量は平年を上回るため安値で推移する見込み。
後半は東海の産地で1月に定植したほ場での残量が減少するが、後続の関東の産地などで出荷が前進する見込みのため出荷数量は平年並みとなり、価格は平年並みに回復する見込み。
【ホウレンソウ】3月の価格 平年並み
(茨城県33%、群馬県22%、埼玉県17%)
【ネギ】3月の価格 平年並み
(千葉県45%、埼玉県22%)
ホウレンソウ、ネギともに、関東の産地で生育が平年並みのため、出荷数量、価格ともに平年並みで推移する見込み。
【レタス】3月の価格 高値
(茨城県41%、静岡県21%)
2月は関東産の生育が平年並みだったが、東海産の12月以降に定植したほ場で出荷が前進したため、ほ場における残量が減少し、出荷数量は平年を下回って高値で推移した。
3月は関東産の生育は引き続き平年並みとなるが、東海産のほ場の残量が平年を下回る見込みのため、出荷数量は平年を下回り、高値となる見込み。
【キュウリ】3月価格 平年並み
(群馬県20%、宮崎県20%、千葉県17%)
【ナス】3月価格 平年並み
(高知県59%、福岡県20%)
【トマト】3月の価格 平年並み
(熊本県30%、栃木県23%、愛知県11%)
【ピーマン】3月の価格 平年並み
(茨城県31%、宮崎県26%、高知県15%)
キュウリ、ナス、トマト、ピーマンは各産地で生育が平年並みのため、出荷数量と価格も平年並みで推移する見込み。
【バレイショ】3月の価格 高値
(北海道67%、鹿児島県31%)
北海道の在庫数量は平年並みだが、九州産が12月の降雨などの影響により小玉傾向となり、出荷数量は平年を下回るため高値となる見込み。
【サトイモ】3月の価格 高値
(埼玉県42%、千葉県29%)
本年産は収量が平年を下回る産地が多く、在庫数量が平年を下回るため、出荷数量が平年を下回り、高値となる見込み。
【タマネギ】3月の価格 安値
(北海道68%、静岡県15%)
北海道産の在庫数量が平年を上回るため、出荷数量も平年を上回り安値となる見込み。
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