蜜入りリンゴの勘違い おいしさの秘密は香り2016年3月22日
蜜入りリンゴは「甘くておいしい」と人気があるが、実際は糖類や甘味度は蜜なしリンゴと差はなく、おいしさの理由は香りにあることが分かった。このほど農研機構と民間香料会社、それに青森県産業技術研究センターが共同で解明した。
蜜入りリンゴは「ふじ」の特徴だが、貯蔵性が低いため欧米では生理障害として扱われている。日本でも関西や西日本の市場ではそのようにみられていたが、近年、アジア各国では「甘くておいしい」と人気が高まっている。しかし、糖類は蜜のないリンゴと差のないケースが多く、人気の理由は謎だった。
そこで農研機構中央農業総合センターは、含有成分から農作物の風味を明らかにする研究に取り組み、蜜入りリンゴには、香り成分であるのエチルエステル類が多く含まれていることがわかった。
蜜が多い「ふじ」と「こうとく(こみつ)」を材料に、蜜入りの有無とリンゴの味・香りの成分や官能評価との関連を調べた。その結果、香りを感じないように鼻をつまんで試食すると、味の強さに蜜の有無の差がなかった。一方香りを感じられる条件で試食すると、蜜入りにはフルーティ、フローラル、スイートなパイナップルに似た風味が強く蜜無しより好ましいという結果が出た。
今後、この香りに注目してリンゴの栽培・貯蔵・流通技術を開発するとともに、「おいしさ」の指標の拡大や多彩な香りの新品種の育成が期待される。なおこの試験は農水省委託プロジェクト「国産農産物の多様な品質の非破壊評価技術の開発」による。問い合わせは農研機構中央農業総合研究センター(電)029‐838‐8421。
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