「しらたき」すき焼きの肉を硬くしない2017年2月27日
(一財)日本こんにゃく協会はこのほど、「しらたき(糸こんにゃく)がすき焼きの肉を硬くする」という風評が間違いであるとの分析機関の比較試験を公表した。
「しらたき肉がすき焼きの肉を硬くする」という風評は、「しらたき」が水酸化カルシウムなどの凝固剤で固めて作られたコンニャクであることから、コンニャクに含まれるカルシウムのアルカリ性が肉を硬くすると考えられたためと同協会は分析している。しかし、「しらたき」に含まれるカルシウム成分は「日本食品標準成分表」では75mg/100gで、「焼き豆腐」の150mg/100gと比べ、半分ほどの量。
比較試験では霜降りが多い国産和牛の肩ロースと霜降りの少ないアメリカ産肩ロースを、(1)しらたき無し、(2)しらたきを水洗いしたもの、(3)しらたきを2~3分下茹でし、水洗いしたもの、と一緒にすき焼きを作った。なお、牛肉は加熱時間を30秒~1分、3分の2つにわけ、モニターが実食、phも測定した。
これによると、表の通りしらたきの有無で肉の硬さに違いは見られなかった。またphの変化もほとんどなかった。
同協会は、しらたきは味が染みやすく歯触りがよいだけでなく、高カロリーのすき焼きのカロリー摂取過剰を抑えるうえでなくてはならない食材だとし、今回の試験結果を踏まえ、しらたきを使った本来のすき焼きの美味しさを味わってほしいとしている。なお、市販されているしらたきは凝固剤溶液と一緒に袋詰めされているものもあるため、水洗いして使うことを勧めている。
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