ヤマト運輸の宅急便拠点で農産品の受取可能にーやさいバス2020年6月10日
青果物地域共同配送・提供サービスを展開するやさいバス(株)は、6月8日からヤマト運輸(株)と連携し、新しい農産品流通サービスを開始した。地域経済活性化を加速させるビジネスモデル構築を目的とし、一部地域でやさいバス(株)のシステムとヤマト運輸(株)の宅急便ネットワークを融合させていく。
やさいバス(株)は、農産品の鮮度を保ちながら迅速に配送するため、ECを活用した地域の共同配送システムを構築している。直売所や道の駅、青果店、卸売業者の倉庫などを集出荷場であるバス停に設定し、冷蔵車「やさいバス」が巡回。出荷した農産品を消費者は当日中に受け取ることができ、生産者・消費者双方のメリットを創出している。
一方、生産者の高齢化などでECを活用した販路開拓が進まなかったり、小ロット多頻度の輸送手段や消費者の求める輸送品質の確立が必要になるなど、多数の課題も残っていた。
このため、生産者と消費者をつなぐシステムを有するやさいバス(株)と、全国をカバーする宅急便ネットワークを持つヤマト運輸(株)が両社の強みを融合させ、ECを活用した販路開拓や送り状の準備など、出荷業務効率化を支援する新たな農産品流通サービスを提供して課題克服に挑むこととした。
両社は地域産品の販路拡大支援を通し、地域経済活性化を加速させるビジネスモデルの構築を目指す。
サービス概要は、(1)消費者はやさいバスのサイトで事前に会員登録(2)注文を受けた生産者は、やさいバスのサイトに出荷場として登録された宅急便センター「ネコサポ」に農産品を持ち込む(3)宅急便ネットワークで農産品を輸送(4)消費者は受取場所に指定された宅急便の配送拠点で最短翌日に農産品を受け取るーーというもの。
第一弾として、東京都多摩市の宅急便デポステーションを受取場所に設定。一般家庭だけでなく小売店・飲食店も利用することができる。青果物を供給するのは、静岡・長野・神奈川・東京・茨城の1都4県の生産者。今後、関東・中部を中心に提供エリアを順次拡大していく。また、受取場所も段階的に増やしていく方針だ。
ネットワークの整備が進めば、生産者は遠隔地でも農産品の販路を拡大できるほか、送り状の準備など出荷業務の効率化が図れる。消費者も、生産者の顔が見える高品質な農産品を、スマートフォンなどで簡単に仕入・購入することができる。
重要な記事
最新の記事
-
トランプ関税で米国への切り花の輸出はどうなる?【花づくりの現場から 宇田明】第58回2025年4月24日
-
三島とうもろこしや旬の地場野菜が勢ぞろい「坂ものてっぺんマルシェ」開催 JAふじ伊豆2025年4月24日
-
積雪地帯における「麦類」生育時期 推定を可能に 農研機構2025年4月24日
-
日本曹達 微生物農薬「マスタピース水和剤」新たな効果とメカニズムを発見 農研機構2025年4月24日
-
倍率8倍の人気企画「畑でレストラン2025」申込み開始 コープさっぽろ2025年4月24日
-
農業・食品産業技術開発の羅針盤「農研機構NARO開発戦略センターフォーラム」開催2025年4月24日
-
雪印メグミルク、北海道銀行と連携「家畜の排せつ物由来」J-クレジット創出へ酪農プロジェクト開始 Green Carbon2025年4月24日
-
山椒の「産地形成プロジェクト」本格始動 ハウス食品など4者2025年4月24日
-
絵袋種子「実咲」シリーズ 秋の新商品9点を発売 サカタのタネ2025年4月24日
-
『花屋ならではの農福連携』胡蝶蘭栽培「AlonAlon」と取引 雇用も開始 第一園芸2025年4月24日
-
果実のフードロス削減・農家支援「氷結mottainaiプロジェクト」企業横断型に進化 キリン2025年4月24日
-
わさびの大規模植物工場で栽培技術開発 海外市場に向けて生産体制構築へ NEXTAGE2025年4月24日
-
サラダクラブ「Grower of Salad Club 2025」最優秀賞6産地を表彰2025年4月24日
-
22世紀の食や農業の未来に「あったらいいな」を募集第三回「未来エッセイ2101」AFJ2025年4月24日
-
「第75回全国植樹祭」記念「狭山茶ばうむ」など ローソンから発売 埼玉県2025年4月24日
-
「20代の野菜不足解消アイデアコンテスト」募集開始 野菜摂取推進プロジェクト2025年4月24日
-
持続可能な食と農へ 農中と農研機構が協定2025年4月23日
-
将来受け手のない農地 約3割 地域計画で判明2025年4月23日
-
ふたつの「米騒動」【小松泰信・地方の眼力】2025年4月23日
-
鳥インフル対策 大規模養鶏は分割管理を 農水省2025年4月23日