野菜摂取とメタボの関係性を皮膚のカロテノイド量通じて解明 カゴメと弘前大2020年7月16日
カゴメ(株)と弘前大学は、野菜摂取の充足度を表示できる機器「ベジチェック」で測定する皮膚のカロテノイド量が多いほど、野菜摂取量が多くメタボリックシンドロームの指標となる数値が健康的である関係性を、同大学センター・オブ・イノベーションが主導する岩木健康増進プロジェクト健診において明らかにした。
![べジチェックの測定風景](https://www.jacom.or.jp/yasai/images/nous20071611_1.jpg)
両者は共同研究講座として、野菜生命科学講座(弘前大学大学院医学研究科・伊東健教授)を2018年に開設。野菜摂取と健康との関係を明らかにする研究に取り組んでいる。
今回の研究結果は、ベジチェックによる皮膚のカロテノイド量測定を健康診断などに取り入れることで、食事や健康指導に役立てることができることを示すもの。
【研究結果の概要】
・皮膚のカロテノイド量が多いほど野菜摂取量が多い。相関係数は、カロテノイドの主要な摂取源である緑黄色野菜に対するものが最も大きかったものの、野菜全般に対するものとの間に大きな差はなかった。
・皮膚のカロテノイド量が多いほど、メタボの指標となる数値が健康的である。男女ともに、複数のメタボ指標と皮膚のカロテノイド量との間に有意な相関が認められた。特に女性では、ほとんどの指標が皮膚のカロテノイド量が多いほど健康的(メタボの進行に対して抑制的)な関係にあることが分かった 。
因果関係の検証が今後の課題だが、今回の結果は健康診断などで皮膚のカロテノイド量を測定した際、生活習慣の指導などに活用できる。
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