東北で九条ねぎの生産・出荷を本格始動「陸前高田工場」新設 こと京都2021年6月18日
九条ねぎを生産・加工・販売する農業生産法人 こと京都株式会社(京都市伏見区)は6月16日、九条ねぎの夏場の出荷に向けて岩手県陸前高田市に新設した「陸前高田工場」の竣工式を行った。陸前高田工場は、選別調整室、冷蔵庫、事務所の区分に分かれ、7月から収穫調整が始まり、国産九条ねぎの出荷を行う。
「陸前高田工場」の竣工式で挨拶する、こと京都の山田代表
陸前高田市は、夏季は冷涼な気候帯の太平洋沿岸地方。同社は夏季の主な産地候補としていた同市が、自社ほ場がある京都府南丹市美山町と同等の自然環境の条件がある上、台風が来ない地域であることから産地に選定した。
国産九条ねぎは年々、温暖化で夏場の生産が難しくなっており、台風被害のリスク分散を想定し安定供給をめざす。また、東北エリアでの拠点を持つことでより鮮度の高い商品の出荷が可能になる。今年度は40アール(4反)の面積で栽培を始め、現地の生産者の協力を得ながら生産。次年度からは、農地拡大に向けて自社で運営する。2025年には10ヘクタール、農業生産額1億円の規模の産地化を目標としている。
同社は、東日本大震災から10年目を迎えた東北で、農業により現地の産業を生み出すという構想のもと、自社生産だけではなく、地域の担い手農業者・農業団体をはじめ、福祉事業者など幅広い地域社会のパートナーと共に生産規模を拡大。多様な雇用の受け皿を生み、地域のひとつの産業となるよう尽力する。
新工場の竣工式で、同社代表の山田敏之氏は「今年で会社設立20年を迎え、第三の創業とも捉えており、日本のねぎの消費量の10%の4万トンを目標とする中、国産九条ねぎの夏場の産地の拠点として立ち上げた。震災復興や農業振興への一助となれるよう、努力したい」とあいさつ。また、陸前高田市地域振興部農林課・大和田氏は「定植から本日の竣工式までの計画を着々と進められているのを目の当たりにし、この取り組みに対する熱意をひしひしと感じている。九条ねぎ栽培について興味関心を持つ農家にこの取り組みを発信し、これからの産地化の達成を願っている」と取り組みへの期待を述べた。
「陸前高田工場」のほ場
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(128)-改正食料・農業・農村基本法(14)-2025年2月8日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(45)【防除学習帖】第284回2025年2月8日
-
農薬の正しい使い方(18)【今さら聞けない営農情報】第284回2025年2月8日
-
【人事異動】JA全農(3月31日付、4月1日付)2025年2月7日
-
農産物輸出 米、牛肉、りんごなど9品目が過去最高 24年実績2025年2月7日
-
【注意報】さとうきびにメイチュウ類 先島諸島、南大東島で多発のおそれ 沖縄県2025年2月7日
-
【生乳需給調整】「全参加型」の基金造成へ 改正畜安法クロスコンプラインアンス対応 Jミルク2025年2月7日
-
北海道産チーズの魅力発信 地チーズ博2025始まる ホクレン2025年2月7日
-
(421)国際価格と家計感覚【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年2月7日
-
「もうだめなようだ」【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第327回2025年2月7日
-
「書道・交通安全ポスター」コンクール 大賞受賞者28名を表彰 JA共済連2025年2月7日
-
「おおいた和牛・豊後牛モ~っとお得にキャンペーン」開催中 JAタウン2025年2月7日
-
お客様送料負担なし「2月9日は肉の日!和牛をたべようキャンペーン」開催 JAタウン2025年2月7日
-
「青森ながいもキャンペーン」10日から開催 JA全農あおもり2025年2月7日
-
「おかやま和牛肉」大特価 対象商品を特別価格で販売 JAタウン2025年2月7日
-
村上農園 過去最高の売上高113億円「ブロッコリー スーパースプラウト」が急伸2025年2月7日
-
手軽に本格的なおつまみを キユーピー業務用「スノーマン レバーペースト」新発売2025年2月7日
-
フォトジャーナリスト安田菜津紀さん講演会「東北から命をみつめて」開催 生活クラブ・千葉2025年2月7日
-
「第3回全国いちご選手権」埼玉県本庄市「あまりん~極~」が最高金賞 日本野菜ソムリエ協会2025年2月7日
-
登録内容変更 殺菌剤「ピリカット乳剤」 エス・ディー・エス バイオテック2025年2月7日