自然農×自然派ワイン 持続可能な「自然派果実酒の第3弾」発売 福岡正信自然農園2022年11月16日
農哲学者の故・福岡正信氏が拓いた福岡正信自然農園(愛媛県伊予市)は、南仏を代表する銘醸地「ローヌ地方」で自然派ワイン醸造で認められた醸造家・大岡弘武氏とともに、今季の柑橘のみを使った果実酒の第三弾を発売。11月3日からオンラインショップで販売している。
福岡正信自然農園は、農薬・化学肥料を一切与えない自然環境に寄り添った「自然農法」を40年以上前から提唱し実践している。福岡氏は著書『自然農法 わら一本の革命』が、世界30か国以上で翻され、世界の緑化運動にも熱心に取り組み、1988年にはアジアのノーベル賞と称されるマグサイサイ賞を受賞した。
現在は、福岡市の孫にあたる3代目の福岡大樹氏がその哲学を継承し、伊予市の広大な畑で柑橘類を栽培している。近年は、柑橘農家を取り巻く状況は大きく変わり、柑橘離れや核家族化などにより、販売に苦慮するケースが増加。そこで、柑橘の美味しさや新たな魅力を世の中に広く発信するため、農家・消費者・社会・自然が上手く調和する「四方良し」の実現をめざし、柑橘だけを使った世界的にも珍しい果実酒の醸造にチャレンジした。
果実酒の醸造は、フランス・ローヌ地方で自然派ワイン醸造の第一人者としての地位を確立した世界的に著名な大岡弘武氏に依頼。大岡氏は、ローヌで最大手のドメーヌ「ギガル社」で、100年以上葡萄が栽培されている歴史ある畑・エルミタージュ地区の栽培長を歴任し、その手がけるワインは、世界の一流レストランでも親しまれている。
大岡氏は、福岡正信氏が提唱した「自然農法」に強く共鳴し、甘夏の果汁と果実が持つ酵母だけを使用して醸造。多くのワインに添加されている亜硫酸は一切使わず、甘夏本来の生命力を最大限に引き出している。微炭酸・低アルコールで、食前・食中酒として最適。
同農園では、柑橘の魅力を発信しながら賞味期限に左右されない付加価値が高い商品作りは、第一産業のロールモデルとして大きな意味があると考えている。また、ぶどうの収穫・ワイン醸造の夏場とは異なる冬の柑橘シーズンを利用したこの取り組みは、醸造家の新たな収入源になるとともに、新しい醸造家の育成に力を入れる大岡氏のあらたなチャレンジでもある。
第一弾として発売した2020年産の自然派果実酒は、初年度に1000本を完売。天候の加減で少量生産となった2021年度ものは、ビンテージとして保管している。今回発売予定のフレッシュな香りが印象的な2022年度ものは、4000本の出荷を予定。
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