サツマイモ基腐病対応とサツマイモ経済圏復興へ 九州大学と共同研究 SSP2024年4月17日
農園芸のイノベーションカンパニーwelzo(福岡市博多区)が主導し鹿児島・宮崎を中心としたサツマイモ経済圏を支えるために立ち上げた産学連携のコンソーシアム「みんなのサツマイモを守るプロジェクト 」(SSP)は、九州大学とサツマイモ基腐病への対応とサツマイモ経済圏復興に向けた共同研究を推進している。
みんなのサツマイモを守るプロジェクト(SSP)の活動
2018年に国内で初めて確認されたサツマイモ基腐病は、サツマイモの主要産地である鹿児島と宮崎において特に大きな影響を及ぼした。
九州大学の田代幸寛准教授が率いるチームは、サツマイモ基腐病の原因となる微生物の同定と、土壌の健全化に向けた研究を推進。病原体の特定が困難であるにも関わらず、土壌微生物の生態と機能についての理解を深め、持続可能な農業に繋がる研究として進められている。
SSPと九州大学の連携による取り組みは、サツマイモ基腐病への効果的な対策と産業の復興に向けた一歩として、有機肥料や植物成長促進微生物の利用やそれらの研究開発を通じ、サツマイモ農業の持続可能な再建への道筋が描かれることを最終的な目標としている。
みんなのサツマイモを守るプロジェクト(SSP)は、九州大学や薩摩酒造、小鹿農業生産組合などと設立された、サツマイモ基腐病の影響から日本のサツマイモを守り、産業の再興を目指す取り組み。研究、開発、社会との連携を通じて、サツマイモの未来をサポートする。
◎「みんなのサツマイモを守るプロジェクト-Save The Sweet Potato-」活動理念と目的
①基腐病に対する情報を農家、焼酎メーカー、大学などの関係者全員で共有し、知恵袋としての機能を強化。
②未だ解明されていない基腐病に対する防除法を研究し、発信していく。
③東京大学発アグリテックベンチャーのCULTAを含めた連携により基腐病に強い新たなサツマイモの品種の開発なども視野に入れて、知見の集約や研究を進める。
④世間へ広く基腐病の現状を知って貰うことでサツマイモ経済圏へ応援需要を生み出していく。
九州大学田代幸寛准教授(左)と株式会社welzo取締役/SSP Project Leaderの後藤基文氏
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(138)-改正食料・農業・農村基本法(24)-2025年4月19日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(55)【防除学習帖】第294回2025年4月19日
-
農薬の正しい使い方(28)【今さら聞けない営農情報】第294回2025年4月19日
-
若者たちのスタートアップ農園 "The Circle(ザ・サークル)"【イタリア通信】2025年4月19日
-
【特殊報】コムギ縞萎縮病 県内で数十年ぶりに確認 愛知県2025年4月18日
-
3月の米相対取引価格2万5876円 備蓄米放出で前月比609円下がる 小売価格への反映どこまで2025年4月18日
-
地方卸にも備蓄米届くよう 備蓄米販売ルール改定 農水省2025年4月18日
-
主食用МA米の拡大国産米に影響 閣議了解と整合せず 江藤農相2025年4月18日
-
米産業のイノベーション競う 石川の「ひゃくまん穀」、秋田の「サキホコレ」もPR お米未来展2025年4月18日
-
「5%の賃上げ」広がりどこまで 2025年春闘〝後半戦〟へ 農産物価格にも影響か2025年4月18日
-
(431)不安定化の波及効果【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年4月18日
-
JA全農えひめ 直販ショップで「えひめ100みかんいよかん混合」などの飲料や柑橘、「アスパラ」など販売2025年4月18日
-
商品の力で産地応援 「ニッポンエール」詰合せ JA全農2025年4月18日
-
JA共済アプリの新機能「かぞく共有」の提供を開始 もしもにそなえて家族に契約情報を共有できる JA共済連2025年4月18日
-
地元産小粒大豆を原料に 直営工場で風味豊かな「やさと納豆」生産 JAやさと2025年4月18日
-
冬に咲く可憐な「啓翁桜」 日本一の産地から JAやまがた2025年4月18日
-
農林中金が使⽤するメールシステムに不正アクセス 第三者によるサイバー攻撃2025年4月18日
-
農水省「地域の食品産業ビジネス創出プロジェクト事業」23日まで申請受付 船井総研2025年4月18日
-
日本初のバイオ炭カンファレンス「GLOBAL BIOCHAR EXCHANGE 2025」に協賛 兼松2025年4月18日
-
森林価値の最大化に貢献 ISFCに加盟 日本製紙2025年4月18日