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持続可能な集落営農に挑戦「丹波篠山黒枝豆」ANAグループらと植付け いずみ営農組合2024年6月21日

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持続可能な集落営農をめざし、さまざまな取り組みに挑戦する農事組合法人いずみ営農組合(兵庫県丹波篠山市)は6月15日、老舗黒豆専門店の小田垣商店、ANAグループ労働組合連合会と連携し、丹波篠山黒枝豆の植付けを丹波篠山市泉のほ場で実施した。

丹波篠山黒枝豆の植付けに参加したいずみ営農組合のオペレータ―とANAグループボランティア、小田垣商店スタッフ丹波篠山黒枝豆の植付けに参加したいずみ営農組合のオペレータ―と
ANAグループボランティア、小田垣商店スタッフ

丹波篠山地区で江戸時代から続く伝統的な黒大豆栽培は、2021年に日本農業遺産に認定された。この黒大豆を、枝豆用に収穫する丹波篠山黒枝豆は、収穫期間が10月上旬から3週間程度で、出荷量も限られるため、"幻の枝豆"とも呼ばれている。今後、いずみ営農組合で生産管理を行い、収穫時期に再び共同作業を行う。

いずみ営農組合は、2021年から小田垣商店の協力を得て ANAグループの地域ボランティア活動と連携し、丹波篠山黒枝豆の植付けと収穫の共同作業を実施。4年目になる今年は、ANAグループの組合員とその子ども、23人がボランティアで参加し、いずみ営農組合のオペレーター、小田垣商店のスタッフをあわせ、総勢39人で植付けを行った。

丹波篠山黒枝豆は、128穴セルトレイに播種を行い10日間育苗し、育った苗を専用の植付け器具で一株ずつ植付けた。今年は、47.8a(4780㎡)の圃場を用意し、72枚のセルトレイで育苗を行った。参加者は最初は慣れない様子だったが、晴天のもとで作業を進めるにつれて植付けの息も合い、テンポよく進み、朝9時半からはじまった植付け作業は、2時間ほどで完了した。

いずみ営農組合は、2017年3月1日に泉生産組合から農事組合法人になった。泉地区の農地の受け皿となり集落営農を行う法人として、地域内の自営農家(オペレーター)および地域外の大規模農家(認定農家)と連携しながら農産品の栽培・管理を行い、「農地の保全」と「相互の経営安定」につなげている。この取り組みが評価され、2023年の兵庫県優良集落営農組織表彰において「兵庫県農業協同組合中央会会長賞・ひょうご農林機構理事長賞」を受賞した。

農業の担い手不足などの課題に対して、大規模化、スマート化などの投資が必要なハード戦略ではなく、企業や消費者との連携を通して持続可能性を拡大していくというソフト戦略で挑戦を続けている。小田垣商店、ANAグループとの連携は、人手が必要な農作業をボランティアにより効率化し、収穫した丹波篠山黒枝豆を小田垣商店に卸すことで収益化する一つの取り組み。同組合は、集落の農地を守るための集落営農の取り組みを通した関係人口の拡大と、収益拡大を通して、持続可能なものとするため挑戦している。

丹波篠山黒枝豆を「食べチョク」で予約販売

将来に向けて、関係人口拡大、安定した収益確保や販路拡充、生産する農産品のPR、ブランディングを進めるため、3月に広報担当部門を設置。丹波篠山市の「日本農業遺産を生かしたまちづくり事業補助金」を活用して、ホームページを開設した。いずみ営農組合で行っている作業をタイムリーに報告して理解を拡げるとともに、産直通販サイト「食べチョク」に出店し、顔が見える直販をはじめた。今後はこれからの集落営農を模索するいずみ営農組合の等身大の情報を発信。消費者との距離を近づけ、ともに農業、農地を守る取り組みを進める。

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