越冬させないための工夫呼びかけ 病害虫発生予報第9号2015年11月25日
農林水産省は11月24日、「病害虫発生予報第9号」を発表し、注意を促した。
気象庁は向こう1か月の天気を、気温は平年より高く、降水量は東日本日本海側以外で平年より多くなると予想している。
【水稲】
イネいもち病が発生したほ場の稲わらは、次シーズンの伝染源になるため、育苗ハウスには持ち込まないこと。
イネ縞葉枯病は、感染した稲を吸汁しウイルスを保有したヒメトビウンカは周辺のイネ科の雑草などで越冬するので、増殖防止のため、収穫後のほ場の株と周辺の雑草除去に努めること。
【野菜・花き】
アブラムシ類は多発すると防除が困難となるため、早期発見に努め、適期に防除する。
菌核病は早期発見、適切な薬剤防除の実施。発生があった場合は、菌核を形成しないうちに被害株を処分する。
【果樹・茶】
かんきつは、気温が暖かく雨が少ないとミカンハダニが多く発生する。本虫の越冬量を減らすには冬期のマシン油散布が有効。
ナシのナシ黒星病が多かった園地は、一次感染源となる落葉や病斑部位を除去する。
モモのモモせん孔細菌病は翌年の発生を抑えるため、薬剤散布を秋季に行うことが効果的。
キウイフルーツのキウイフルーツかいよう病は、感染樹を見つけたとき、発生部位の除去等が必要。12月~1月のせん定時期に落葉痕や切り口等から菌液(菌泥)の漏出がみられることがある。
都道府県が発表している警報は、今のところない。
特殊報に関しては、下記の通り発表されている。
▽10月20日 広島県でモモを対象にモモ果実赤点病
▽11月2日 神奈川県でゴマ、ササゲ、オクラ、ナスを対象にミナミアオカメムシ
▽同10日 宮城県でナシを対象にサクセスキクイムシ、ハンノキキクイムシ
(関連記事)
・次シーズンへ向けて 伝染源の対処呼びかけ 病害虫発生予報第8号 (15.10.21)
・葉いもちから稲いもちへの移行に注意 病害虫発生予報第7号 (15.09.24)
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