12年産自主流通米の第5回入札取引が11月28日に行われた。今回の入札取引には、31産地74銘柄、13万2097tが上場され、落札数量は11万9649tだった。
全銘柄の平均指標価格は、60kg1万5726円で前回指標価格を132円(▲0.8%)下回った。
平均指標価格が前回価格を下回った理由として、JA全農では@前回にくらべ低価格銘柄の落札数量が多かったこと、A産地銘柄によっては高温障害などによる品質不良や販売進度の遅れなどから、価格の“居所修正”を行わざるを得なかった、などと分析している。
ただし、申し込み倍率は1.5倍で前回の1.4倍を上回っており、また、落札比率も90.6%で前回の77.5%を大きく上回ったことから「全体として改善傾向がみられた」(JA全農米穀販売部)としている。
■県別販売計画を策定 卸に明示
JA全農では、米の需給状況を早期に改善するための対応として、@JAグループの組織をあげて県別に設定した集荷目標数量の確保、A販売残に対する産地の不安感を払拭するための24万tの「特別調整保管制度」の早期決定と産地銘柄別数量の特定、B40万tの政府売り渡し(緊急政府買い入れ分25万tと飼料用処理分15万t)の早期実施、C市場隔離と政府売り渡し後の「県別銘柄別年間販売計画」の策定と卸への明示、などに取り組む方針だ。
また、今後は需給状況が改善された環境に即し、整然とした販売の実施が重要になることから、計画販売の実施、入札の申出価格への慎重な対応を関係者に求めるとともに、リベートについては引き続き廃止の方向で取り組むことにしている。
12年産自主流通米の入札結果 (単位:t、円/60kg、%) |
|
上場数量 |
落札数量 |
指標価格
@ |
11年産
最終3回
平均
指標価格A |
@/A |
前回対比 |
前回同月
対比 |
第2回(8/29) |
52,081 |
41,755 |
16,350 |
16,905 |
96.7 |
− |
91.7 |
第3回(9/29) |
153,618 |
103,131 |
16,070 |
16,870 |
95.3 |
98.3 |
93.8 |
第4回(10/27) |
127,719 |
99,045 |
15,858 |
16,750 |
94.7 |
98.7 |
93.0 |
第5回(11/28) |
132,097 |
119,649 |
15,726 |
16,676 |
94.3 |
99.2 |
93.0 |
平成12年産 自主流通主食用うるち米の第5回(平成12年11月28日実施)入札取引の決定内容
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