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農政・農協ニュース |
「JAバンク」ブランド確立へ意気込み示す |
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JA貯金残高は全国で毎年3%ほど伸びているが、同JAの場合は「集める貯金」から「集まる貯金」を目ざして年金振込指定の獲得に努め、毎年約12億円ずつ増加。年間振込額は農産物の販売代金を大きく上回り、貯金や定期積金に回っているという。 都市化の中で給与振込も増やしているが、問題は収益性。そこで各種ローンや事業資金貸出に力を入れ、住宅メーカーに好評の商品などもあるが、やはり農業資金の需要低迷などから、低い貯貸率が悩みだ。 松下組合長は振り返る。「住専問題では系統全体がたたかれ、当JAも平成8年にはJA貯金の伸びが落ち込んだ」。その経験からしても、JAグループの場合、銀行などと違って「たった1つのJAが破たんしても全国のJA貯金に響くだろう」と指摘。 さらに「ペイオフ解禁で利用者は金融機関を選択する。健全性が劣っているとみなされたところは淘汰される」と強調した。
「JAバンクシステム」の柱は(1)破たん未然防止システムの運営(2)一体的な事業推進の2つであるとし、(3)についてはIT(情報技術)の企画開発などによる系統の共同運営システムを通じ、全国的に統一された高度な金融サービスを提供していく方針も説明した。また「系統信用事業重点実践事項」はJAバンクの総合的戦略として位置づけられると説いた。 さらにペイオフ解禁を4月にひかえ金融業界ではリテール(小口個人金融)業務を「主戦場」とする戦略の展開にしのぎを削るといった「体力戦」が熾烈化していると情勢を述べ、重点実践事項に取り組んで、その「成果を早く実現することが重要」と訴えた。
また74兆円を超えるJAの貯金者を守っていくためには今後「新たな自主ルール(基本方針)の厳格な運用と、総合的なリスク管理に基づいた事業運営などに取り組む必要がある」との課題を挙げた。 続いて上野理事長が功労者に感謝状を贈った。午後は重点実践事項を解説したVTRを見た。そのあと伊藤忠の丹羽宇一郎社長が「経営改革の要諦〜ビジョン・スピード・アクション」と題して記念講演し、「組織を変えるのはやさしいが、社員を変えるのは至難だ。人を変えるには、まず自分を変えなければならない。私は『精神革命』にチャレンジし、全社員との対話を続けた」と語り、JA改革を目ざす出席者に感銘を与えた。 次いで事例発表のあと大会宣言を採択。「組合員・利用者および地域からより信頼され支持されるJAバンクを目指す」として▽信頼性を図る▽事業実績の着実な伸長▽高度な金融サービスの提供に取り組むと意気高く誓い合った。
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