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避けられないミニマム・アクセス米の扱い


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 米の緊急対策の議論が本格化した12日の自民党農業基本政策小委員会では「ミニマム・アクセス(MA)米が国内にある限り在庫圧力になるに決まっている。MA米がどうなっているかきちんと抑えないと毎年、毎年米政策を決めても解決にならない」との意見も出た。米政策を考えるうえで、MA米の存在を抜きにしては議論できないという声は高まっている。
 JAグループの要請事項のなかにも「国産米の需給に影響を及ぼさないよう徹底した対策を講じること」、「WTO農業交渉では現行のミニマム・アクセス米の見直しに取り組むこと」としている。

 MA米は昨年度までに294万トン輸入された。今年度も約77万トンの輸入が義務づけられている。農水省はこれまでMA米は国産米の需給にできるだけ影響を与えないようにするため、加工用や援助に回してきた。また、主食用に回った場合は、同量の国産米を加工や援助用に仕向けてきた。
 主食用に使われる量が多いとされるSBS(売買同時入札)米でも、主食用に使用されたら同量の国産米を加工や援助に仕向けることにしている。

 しかし、SBS枠は今年度も昨年同様12万トンの輸入量を予定。これは計画出荷数量でみると、滋賀県(12万トン、9年産)、福岡県(12万2000トン、同)、長野県(12万1000トン、同)などに匹敵する量だ。このSBS米がすべて主食用に使われたとしたら、これはまさに日本に米主産県が一つ増えることになる。また、主食用に回った分を国産米から加工などに仕向けるといっても、それは国産の加工用米に影響を与えるのは明らか。

 今年度、輸入が予定されているMA米約77万トンを面積換算(10アールあたり480キロとして)すると15万ヘクタールにもなる。

 「抜本的な対策を」とのかけ声が飛び交う季節にまたしてもなったが、素直に豊作を喜べなくなっている農業者に対して今度こそ抜本的な対策に踏み込めるのか、注視される。



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