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農政.農協ニュース |
第24回JA全国大会主要分科会レポート |
◆組織的対応から個別対応へ 農畜産物流通が、ニーズの多様化のなかで、従来の一律的な市場流通から多様な販売チャンネルが構築され、JA以外の販売チャンネルで販売する生産者が増えてきていること。販売農家の20%の農家で販売全体の80%を占めており、この傾向は今後さらに加速すると想定されること。などから、従来の流通チャンネルに収まらない農家や規模の大きな農家に対するJAグループの経済事業の事業対応(推進)は、従来の組織的対応から個別対応が必要であるとされている。 ◆「しばり」から「結び」の関係へ 水稲40ha、大豆55ha、ハウスねぎ11棟などを経営する有限会社の社長でもある矢木氏は、JAは「買ってもらうのが当たり前」とか全量取引主義から「脱却する必要がある」。全量利用してもらえなくても「0%利用を40%に引き上げる努力をすることが大事」。「非農協利用者を敵の如くレッテルをはる傾向が見られるが、来年度からの新法を糧に、いままで取引きの薄い農家を取り入れる努力が必要ではないか」。そのためには「農産物の価値を高めてより良く売ることが大事」だと「しばりの関係から結びの関係へ」担い手との関係を変えるべきと語った。 ◆青年部が変わればJAも変わる 施設きゅうり100aなどを経営する坂元氏は、重油価格の高騰によって、この4年間で約300万円も重油経費が増加したこと。そのための省エネ対策や低コスト対策、単位面積当たり収量のアップによる所得確保対策など自らの農業経営について語ったあと、「生産者の利益向上のためになる経済事業改革をしっかりやって欲しい」とJAへの期待を語った。その経済事業改革でとくに重要なことは「JAの営農指導と販売力の強化」だと強調した。 ◆訪問回数を増やすことで信頼関係が JA兵庫西の上野純市営農生活部指導販売課係長は、全農兵庫県本部から「担い手対応モデルJA」にならないかという提案を受け、15年4月に、3名のベテラン営農指導員を「担い手担当」として配置。翌年に1名増員し、「合併農協に対するニーズのくみあげを目標」に活動。今年4月には「第2次JA兵庫西 営農ビジョン」を策定し、「JA担い手専門職員」14名を配置し、担い手対応を強化してきたと経過を報告。 ◆JA担当者と同行訪問する県専任担当者 JA兵庫中央会と全農兵庫県本部の共通機構であるJA兵庫アグリ対策部の玉田和浩係長は、13年に県下大規模農家訪問調査を実施し「多くの農家が将来に対して何らかの不安を抱えており、相談機能としてのJAに強い期待感をもっている」ことが分かり、「大規模農家との“対話の場”をもつことが重要である」と14年4月に全農県本部に営農対策室・担い手担当2名を設置。その年の8月に前記JA兵庫西、15年9月にJA丹波ひかみをモデルJAとし、地域農業の中核的担い手として育成・支援する必要のある農家を営農類型別・地域別に明確にし、JAの担い手担当者と同行して訪問。 |
(2006.10.24) |
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