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女性の力を結集し農政課題解決を −JA女性大会


挨拶する大蔵会長
挨拶する大蔵会長

 第52回JA全国女性大会が1月18日〜19日の2日間、『発信しよう 私たちの活動と思い』をメインスローガンに大手町・JAホールで開かれた。
 大蔵浜恵女性協会長は「全国各地で女性組織が行っている食と農に関する活動が広がりを見せています。今後も消費者とともに活動を進め、確固としたものにすることが大切です。今年から品目横断的経営安定対策がスタートするなど、農政課題が我々の前に山積しています。それらの解決に向けて女性の力を結集しましょう」と、今年は女性組織の力を発揮する年だと挨拶した。
 JA全中宮田勇会長は、「わが国の農業では、就業者の半数以上が女性です。農業を支えている生産者として、地域農業の守り手として、安心・安全な農産物の提供、地域の活性化などに女性は大きな役割を果たしていると思います」と、女性の果たす役割を強調した。また、「女性のJA運営の参画については、正組合員数などを地域実態に即して数値目標を決め、すべてのJAが目標達成をめざし、全国のJAで、女性総代や女性理事があたりまえになるよう、全力をあげて取組む」ことを誓うと語った。

◆輝く農家の嫁になるまでの経験を発表

 18年度のJA女性組織活動体験発表で、JA庄内たがわ(山形県)佐藤照子さん、JA山武郡市(千葉県)大塚幸子さん、JAぎふ(岐阜県)高橋真鈴さん、JAならけん(奈良県)植西和世さん、JA飯南(香川県)三原典子さん、JA伊万里(佐賀県)前山洋子さんの6名が表彰され、それぞれの活動体験を発表した。また、『フレッシュミズの主張全国コンクール』の入賞者の表彰式が行われ、最優秀賞にJAみやぎ登米(宮城県)佐藤和枝さん、優秀賞にJA佐原市(千葉県)野村礼子さん、JA高千穂地区(宮崎県)興梠恵子さんなどに表彰状等が贈られた。最優秀賞に選ばれた佐藤和枝さんが、「いつも真夏の太陽のような笑顔で働いている家族の姿を見ていれば、きっと農業に魅力を感じます。女性にとって、結婚したい男性の職業のNo1が"農業"となる日まで輝き続けたいと思います」と、農家に嫁いできて輝く農家の嫁になるまでの経験を発表した。
 続いて、パネルディスカッション「-食と農の再生-を機軸とした女性組織活動のこれから」が行われ、NHK解説委員合瀬宏毅氏をコーディネーターに6名のパネリストが活発な意見を交わした(別掲載)。
 2日目は、前JA全中専務理事の山田としお氏が「農業をめぐる情勢とこれからの農村」について講演。続いて、俳優大地康雄氏主演の映画『恋するトマト』が上演された。年老いた両親と暮らし、見合いのたびに断られ続けている中年男性が、フィリピンの豊かな自然の中でいきいき働くフィリピン女性と出会う。農家に嫁がこないこと、後継者不足、近い将来農業をする人間がいなくなってしまうのではという恐れ。自然を育み、自然に生かされる農家の人々のもつパワーが描き出された作品で、会場の女性の共感を得られたようだ。。最後に、JA女性の歌『明日 輝くために』を全員で歌い、2日間の大会を終えた。

(2007.1.23)

 

 

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