水稲用除草剤は、製剤から有効成分が徐々に水中に溶け出して除草効果を発揮し、この有効成分は土壌への吸着や光分解などの環境中のさまざまな要因により、時間とともに減衰していく。
除草効果を長期間持続させるためには、有効成分の減衰を抑えて水中の有効成分濃度を長く持続することが必要。
そのために溶出制御技術が試みられてきたが、従来の技術では持続性に優れても散布直後の水中有効成分濃度が不足する場合がある。一方で、溶出制御しない場合には散布直後の有効成分濃度は上がるが、当然ながら持続性が十分ではなかった。
同社が新農薬年度から市場投入する「ピリミスルファン剤」には、散布直後の有効成分濃度の確保と長期持続性の相反する課題を解決した同社独自開発の「ハイブリッド・リリース技術」が適用される。
成型、溶出制御、混合、被覆、崩壊分散、活性剤の最適な複数の技術を組み合わせてひとつの製剤に融合したもので、低成分・低薬量で高い除草効果を発揮し、環境負荷の少ない画期的な除草剤を創出した。
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