農業化学品部門では、昨年1月に米国のダウアグロサイエンス社から買収した殺菌剤「チフルザミド」(商品名イカルガなど)、新規導入した殺虫剤「プレバゾン」、新規開発した土壌殺菌剤「オラクル」など、新剤の販売が好調だった。部門売上高は、同1.9%増の344億800万円、営業利益は同3.4%増の48億2200万円だった。
そのほか、部門別で大きく伸びたのは基礎化学品の販売が好調だった化学品部門で、売上高は同7.6%増の496億2000万円、営業利益は同58.9%増の41億3100万円。一方、液晶パネル向け販売が落ち込んだ電子材料部門は、売上高が同1.7%減の261億7000万円、営業利益が同15.1%減の62億2800万円だった。
次年度の業績予想は売上高1560億円、営業利益203億円と見込んでおり、「すべての事業部門で増益をめざす」(同社広報部)としている。
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