売上高は199億3800万円で前年より3000万円(0.1%)減とほぼ前年並みだったが、営業利益は7億7500万円で同4億7200万円(155.3%)増、経常利益が8億3400万円で同5億800万円(156%)増、当期純利益は1億8400万円だった。1株あたりの当期純利益は8.66円。
事業部門別では、肥料事業が売上高177億1900万円で全体の9割ほどを占める。利益は約9億円で前年から倍増した。増収増益となったのは、肥料価格の値上げに加えて、田植え機にセットして田植えと同時に施肥を行えるペースト肥料や、有機栽培・特別栽培向けの農産物の高付加価値化に貢献する銘柄の拡販が奏功したため。
そのほかの事業は、飼料事業が売上高約8億5100万円で前期比17%減、利益が2500万円で同49%減、不動産事業が売上高4億1300万円で同5%減、利益が2億7900万円で同4%減、などふるわなかった。
今後の販売戦略としては、肥料事業で土壌分析や栽培指導などのサービスを強化することで肥料の拡販へとつなげたい考えだ。土壌分析についてはすでに23年度から積極的に推進し、前期200万円だった売り上げが今期は1600万円へと大幅に拡大しており、これをさらに伸ばしていくという。また、4月の機構改革で「東北統括事業所」を新設したが、5月末には青森工場を閉鎖するなど、東北地方の拠点・工場の再編成をすすめ、製造・販売体制の効率化をめざす。
非肥料事業では、天然素材由来の化粧品原料の販売を、国内外で伸ばしたい考えだ。
次期は売上高210億円、営業利益6億4000万円で増収減益を見込んでいる。
(関連記事)
・朝日工業が売上高7%増 有機肥料・種苗事業が好調 (2012.05.14)
・【平成24年度全農肥料農薬事業のポイント】 現場で困っている課題に応えるのが基本的な役割 上園孝雄 全農肥料農薬部長に聞く (2012.04.27)
・中国の肥料製造会社の株式譲渡で調印式 JA全農 (2012.04.25)
・「肥料の重要性を訴えていく」 日本肥料アンモニア協会・酒井会長 (2012.01.10)