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【片倉チッカリン】
営業利益が前年比2.5倍に 肥料価格値上げで  片倉チッカリン

 片倉チッカリンは5月15日、平成24年3月期の決算を発表した。肥料の販売数量は伸び悩んだものの、22年春肥の価格改定以降、継続して肥料価格が値上げされた影響で利益面では前年を上回った。

 売上高は199億3800万円で前年より3000万円(0.1%)減とほぼ前年並みだったが、営業利益は7億7500万円で同4億7200万円(155.3%)増、経常利益が8億3400万円で同5億800万円(156%)増、当期純利益は1億8400万円だった。1株あたりの当期純利益は8.66円。
 事業部門別では、肥料事業が売上高177億1900万円で全体の9割ほどを占める。利益は約9億円で前年から倍増した。増収増益となったのは、肥料価格の値上げに加えて、田植え機にセットして田植えと同時に施肥を行えるペースト肥料や、有機栽培・特別栽培向けの農産物の高付加価値化に貢献する銘柄の拡販が奏功したため。
 そのほかの事業は、飼料事業が売上高約8億5100万円で前期比17%減、利益が2500万円で同49%減、不動産事業が売上高4億1300万円で同5%減、利益が2億7900万円で同4%減、などふるわなかった。
 今後の販売戦略としては、肥料事業で土壌分析や栽培指導などのサービスを強化することで肥料の拡販へとつなげたい考えだ。土壌分析についてはすでに23年度から積極的に推進し、前期200万円だった売り上げが今期は1600万円へと大幅に拡大しており、これをさらに伸ばしていくという。また、4月の機構改革で「東北統括事業所」を新設したが、5月末には青森工場を閉鎖するなど、東北地方の拠点・工場の再編成をすすめ、製造・販売体制の効率化をめざす。
 非肥料事業では、天然素材由来の化粧品原料の販売を、国内外で伸ばしたい考えだ。
 次期は売上高210億円、営業利益6億4000万円で増収減益を見込んでいる。


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