売上高は前年度に比べて12億1900万円(4.7%)増の269億3200万円だったが、営業利益は同7200万円(3.1%)減の22億5100万円、経常利益は同7100万円(2.6%)減の26億3400万円だった。当期純利益は同4800万円(3.1%)増の15億9600万円。1株あたりの当期純利益は35円39銭だった。
また、24年1月におこった静岡工場第10プラントの爆発事故に伴う工場停止と復旧費用などにかかる保険を特定利益勘定として3億円を計上した。
事業部門別では、農薬事業は売上高が同3%増の141億円、営業利益が同19%減の18億円だった。海外向け棉花・水稲用除草剤は低調だったが、国内向けの新規水稲用除草剤、海外向け畑作用除草剤などが堅調だった。
化成品事業は、売上高が同8%増の119億円、営業利益が同40%増の12億円と好調だった。
次期は調達・投資の最適化や、既存製品・新製品の採算性を強く意識した取り組みをすすめ、売上高300億円、営業利益20億円、経常利益23億円、当期純利益12億5000万円を見込んでいる。
◆「新調達戦略」策定で事業拡大めざす
同社は24年11月から27年10月までの、新たな3カ年の中期経営計画「〜Completion of Customer's Functions〜顧客価値実現の完遂」を策定した。
この中では、顧客価値の実現に視点をおいた「新調達戦略」を策定し、利益最大化と、有機合成新規核技術の確立検討による農薬関連事業拡大・新規事業構築に挑戦などに取り組んでいくとしている。
具体的には、25年度は中国との合弁会社「上海群力化工有限公司」、現地法人「庵原化学貿易(上海)有限公司」の両社を基盤に外部調達を推進し、開発や販売活動とも連動した中国市場への深耕拡大をめざすとしている。
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