売上高は440億7200万円で前年に比べて19億7700万円(4.7%)増、営業利益は16億5700万円で同2億1100万円(14.6%)増、経常利益は28億1000万円で同7億5200万円(36.5%)増、当期純利益は21億3700万円で同7億7700万円(57.1%)増だった。1株あたり当期純利益は同10円増えて26.9円だった。
こうした決算状況を踏まえて、同日開催の取締役会で、前期実績より1円増額の1株あたり6円の期末配当を出すことを決めた。
農薬の販売は、国内は好調だったが、海外では円高や天候不順の影響などをうけて前年を下回った。
国内では、水稲用除草剤のピリミスルファン、トップガン、ウルフ、同箱処理剤のイソチアニルなどの販売が好調だった。園芸用は、10月から同社一元販売になった殺虫剤スプラサイド、同月に販売開始した殺菌剤ファンタジスタ顆粒水和剤などにより、大きく販売量が伸びた。そのほか、非農耕地用、原体販売、受託加工など、すべての分野で前年比増だった。
一方、海外では新たな畑作用除草剤ピロキサスルホンは2月に米国でも農薬登録を取得し売上が増加したが、直播水稲用除草剤ノミニー、棉用除草剤ステイプルは売上を落とした。
用途別売上高は、殺菌剤が前年に比べて1億円(1%)減だったが、そのほかはすべて前年比増だった。特に殺虫剤が8億円(17%)増の55億円と大きくのびた。農薬の売上高全体の5割近くを占める除草剤は、7億円増の179億円だった。
次年度は、国内ではピリミスルファンの製品ラインナップ拡大、ファンタジスタ、プロポーズ、スプラサイド、コルトなど園芸用重点品目のシェア確保、豆粒剤、エコシリーズ、グリーンシリーズ、微粒剤Fなど独自技術の市場定着、などに力を入れる。海外ではピロキサスルホンの適用国の拡大をめざす。
次期連結会計年度の業績は、売上高485億円、営業利益18億円、経常利益30億円、当期純利益22億円、と増収増益を見込んでいる。
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