瀬戸内寂聴訳の『源氏物語』朗読を10年前から続けており、「10年前と今とでは読み方が違います。『源氏物語』には、例えば繊細な自然描写がありますが、朗読の回を重ねると、それが人物の心理描写と重なっていることがわかってくるのです」と語る。舞台では数々の賞に輝いたが、代表作はやはり「はなれ ぜおりん」(水上勉原作・木村光一演出)。24年間演じ続けた後、芝居のほうは04年で終わりにし、今は一人語りで「おりん」をやっている。本紙インタビューでは近況と共に、食べ物の大切さや食料自給率などを話題として少女時代の食糧難時代については「おコメの配給が少なかったため田舎へ買い出しに行き、満員の汽車に窓から乗ったこともありました」などの追憶もたどってもらった。(関連記事)