奥村さんはまつかわ地域に赴任してきて事業の整理などを担当したが、支所の廃止を決めた際、組合員から「見捨てるのか」「そんなのは協同組合じゃない」と大反対された。そこで地域住民150人で1口5万円を出資して(株)活性化センター生田を設立し、支所の運営を委託。今では町役場の支所をJA内に入れるなど、さまざまな試みで支所を存続させている。
パネルディスカッションで農協の存在意義について聞かれ、「一番の基本は人を大切にすること。まずは組合員だが、農協は組合員を大切にしているかと聞かれると、ちょっと疑問。最近、農機具事故の話題が多いが、それらはすべて組合員の自己責任と『不注意』で片付けられて、農協はなにもしない。組合員を大事にしていることを伝えなくてはならない」と述べた。