man・人・woman

JAcom man・人・woman

一覧に戻る

【シンジェンタ アジア太平洋地域スチュワードシップおよび製品安全責任者】
Alex S.K. Yau 氏

 「シンジェンタのスチュワードシップ活動の中心は、実際のほ場や農作業現場での適正使用トレーニングだ」と、7月に来日したアレックス氏がアジア地域での取り組みを紹介した。

 アレックス氏はWWF(世界自然保護基金)香港での環境保全プロジェクトなどの担当を経て2006年7月にシンジェンタAPAC(在シンガポール)に入社。同社ではアジア太平洋地域のスチュワードシップを主導している。
 「農薬そのものの事故よりも使用者の不注意や取り扱い方法の間違いによるものが多い」という。同社では直接農業者のもとに出向いて農薬使用のトレーニングなどを行っており、「トレーニングを受けた農業者は事故が減っている。バングラデシュではトレーニングを受けた後、98%の人が農薬散布のあとシャワーを浴びるようになり、8割以上の人が子どもの手の届かないところに農薬をおくなどの管理を覚えた」とその成果を話した。
 「スチュワードシップ(stewardship、製品の管理責任)」とは製品全般の研究開発・製造・流通から各使用者が安全に使用・保管・廃棄するまで、企業がすべての過程に責任を負うという考え方だ。シンジェンタは25年ほど前からこの取り組みを積極的に始めるとともに、企業の最優先事項の一つにしている。

農薬の適正使用トレーニングは企業の責任

(2010.08.18)