JAあぐりスクールの目的について坂根氏は、「次世代を担う子どもたちにふるさとを正しく知り、大切にする心を育て、農業・自然・食料・環境問題の正しい知識を身に付け、地域の歴史・文化・農畜産物に自信と誇りを持ってもらうこと」だという。子どもたちはふるさと知ることで、農村地域から出ていかなくなるとの考えがあるからだ。
JA鳥取中央は、まだ全国的にあぐりスクールの活動が広がっていなかった平成16年に「あぐりキッズスクール」を開校した。毎年多くの生徒が集まる人気のスクールで、今春の卒業式には、子どもたちに地球全体から見た地域についても知ってもらおうと、宇宙飛行士の若田光一さんの講演会を実施し、大人にも大好評だった。
教育文化活動は、まさに農協運動そのものだという坂根氏。「全国のJAが、地域の大切さ、ふるさとの素晴らしさを次世代につなげる運動をしてほしい」と呼びかけている。