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【JAコスモス(高知県) 福祉生活部】
中村 都子 さん

 昭和61年8月25日。今でこそ全国各地で見られるようになった農産物直売所の草分けともいえる「はちきんの店」を興した。その経緯を、「余りモノの野菜をお金に替えたいというより、自家消費用に農薬や化学肥料をあまり使わない安全性に説得力のある農作物を商品化したかった」という。

 中村さんはJAコスモスでずっと生活指導の仕事に携わってきた。その活動について、農業協同組合新聞のシリーズ・JAは地域の生命線でインタビューした今村奈良臣氏は「高知県では向こう見ずで勝気な女性を『八金(はちきん)』と呼ぶが、小柄でいつも笑顔をたやさず、どこからそのエネルギーが出てくるのか外見からは判らないが、『JAは地域の拠り所』をモットーに、全国の先陣を切る目を見張るような活動を指導し、組織されてきた」と評している。
 はちきんの店を興した後も、「ここ掘れワンワン塾」「ちいぱっぱスクール」「あぐり3スクール」「ニコニコ会」「赤い褌隊」など、ユニークなネーミングの組織をいくつも立ち上げ、JA女性部や地域貢献活動に尽力してきた。
 「生活指導を農協にとって、なくてはならない事業にしたい」というのが、中村さんの信念である。「農協はこんなに楽しいですよ、ということを伝えて足を運んでもらうようにするのが生活指導の役割だと思う」と述べ、全国の生活指導員にエールを贈ってくれた。

(シリーズ「JAは地域の生命線」 第7回 地域を老若男女の拠り所に

(2010.10.06)