JAはだのは8年前にファーマーズマーケット「じばさんず」をオープンした。それを始める時、「これが成功しなかったら農業はもう何をやってもダメだろう」と決意したという。松下氏の予想通り「じばさんず」は成功。当初は年間売り上げ3億5000万円だったのが、11億円に伸びた。「定年後のサラリーマンが家庭菜園の作物を直売所に出すケースもある」と述べ、その人たちを「農業の理解者、農協の応援団」だと評する。
また、デイサービスセンターの運営など福祉事業を例にとり、「協同組合の事業に対する社会的信頼は強い。福祉事業は本人だけでなく、家族を対象にした地域貢献だ」という。
2012年の国連国際協同組合年に向けては、「中央会だけの行事にせず、JAや基礎組織が協同組合を考え直すチャンスだろう」と、一過性のイベントではなく地域的な運動が必要だと述べた。
(座談会 「地域における農協の役割を考える」)