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【反貧困ネットワーク事務局長・内閣府参与】
湯浅 誠 氏

 「地域の絆といのちと暮らしを守るために 新たな協同のあり方を探る」をテーマにした本紙10月10日号の特集企画に登場。
 今日の格差社会である日本の貧困の現状といま何をなすべきかについて話していただいた。

 「貧困」は「貧乏」とは違う。そして今の貧困は貧乏+孤立で、単なる低所得だけではなくて地縁や血縁によって保護されていない。
 今日の貧困はそもそも「家庭の貧困=親世代の貧困」があり、それが背景にあって「教育課程」からの排除がある。東京では定時制高校にもいけない子どもがいて、そうなるとどうしても「労働市場」からも排除されるが、「まだ働けるだろう」ということで「公的福祉」が機能しまない。
 そして最後は「自分自身からの排除」となり、こうした排除が重なってくると、「どうせ自分なんか何をやっても…」と自分自身の尊厳を大事にできなくなる「五重の排除」といえる。
(関連記事: 「日本の貧困、その現状」

(2010.10.26)